09/08/14 ’09道東ツーリング7日目
08/14(金) 摩周温泉→900草原→双岳台→双湖台→阿寒湖畔 62km ルート図
曇時々晴
(文:千穂 補足:呼人)
今日の午前中も雨かと思ったが、目が覚めたら雨がやんでいた。今日は阿寒湖までの60kmなので、天気は午後から回復するとの予報に期待して、いつもよりもゆっくりの9時ちょっと前に出発した。
まずは弟子屈の大規模国営牧場900(きゅうまるまる)草原へ。900というのは、900ヘクタールの規模があるからだそうである。
900草原には展望台が二つあって、一つはレストハウスのあるメジャーなもの、もう一つはマイナーな小さな展望台で、一つの道でつながっていてぐるっと回れるようになっている。まずはマイナーな夕陽ヶ丘展望台へ。ところどころ牛が放牧されているが、自転車が来るのはめずらしいのか、どの牛もものめずらしそうにこちらを眺めている。中には、わざわざ丘をおりて近づいてくる牛までいる。
夕陽ヶ丘展望台は木製の質素なもの。てっぺんに上がるには、はしごを数段上らなくてはならない。鳥のフンがたくさん落ちているので注意して上る。展望台の上からは360度見渡すことができた。見渡す限り緑、山々は雲に覆われている。
レストハウスのある方の900草原展望台は、大きな駐車場があり、周囲はマレットゴルフ場になっていていまひとつながめがよくなかった。レストハウスで飲むヨーグルトを一本飲んだ。
出発が遅かったので、この時点ですでに10時半。奥春別原野、奥摩周温泉(旅館は休業中だったようだ)を通ると、国道241号にぶつかった。ここからはひたすら国道を進む。200メートルから750メートルの峠まで550メートル上らなくてはならない。
メジャーな観光地の国道なので、そこそこ交通量もある。自衛隊の車が何台も走っている。矢臼別演習場へ向かうのであろうか。安全運転なものだから、そこだけ十台近く渋滞となる。それためか、ぽかーんと車が全く来なくなる時がある。
5%から10%の勾配がずっと続き、ツーリング装備なので普段より荷物も多く、しかも路肩を走らなくてはならないから結構疲れる。沿道には店などなにもないので、朝、セイコーマートで買っておいたおにぎりを昼食代わりに道ばたで食べる。
「750メートルならヤビツと同じ」と思いながらゆるゆると上っていく。12時半をすぎた頃から雲が切れはじめ、ときどき日がさすようになってきたため元気もでてくる。予報よりも天気の回復が早かったようだ。
峠の少し手前が弟子屈町と釧路市(旧阿寒町)の境目。峠にさしかかった頃には青空が広がり、強い日差しが照りつけ始める。久々の太陽がとてもうれしい。
双岳台では少し雲がかかっているものの雌阿寒岳・雄阿寒岳を眺めることができた。双岳台がほぼイコール峠。青空と日の光を浴びながら快適なダウンヒルを楽しむ。
次の観光スポットは双湖台。ペンケトーとパンケトーの二つの湖を眺めることができる。ペンケトーは北海道の形をした湖。晴れていたのでとても美しい姿を眺めることができて感動した。双湖台にはレストハウスがあるが、木彫りの店で、ペットボトルのお茶ぐらいしか食べられる物は売られていない。つまり、弟子屈から阿寒湖畔まで、食べる物は全く手に入れられないということだ。
双湖台を出る頃には、すっかり空は晴れ渡ってきた。久しぶりの気持ちの良い青空にうきうきとした気分になる。
釧路からのR240と合流し、滝見橋から少し上り返すと阿寒湖畔に到着。阿寒湖に来るのは三度目だ。前回は10年ほど前の5月だった。そのときに観光したところを結構覚えていた。
アイヌコタンや商店街、湖畔、ボッケをまわり、湖畔の土産物屋でマリモを買った。以前に買ったマリモは5,6年でだめにしてしまったので、今回は末永く育てていこうと思う。
今日の宿は「阿寒ロイヤルホテル」阿寒湖畔の温泉旅館の中ではグレードが低く、しかも「出張応援プラン」だったので、湖とは反対側のアウトバスの部屋だった。
けれども缶ビールが2本サービスでつくし、温泉はきれいだし、露天風呂もあるし、アメニティーも充実しているし、従業員も明るく親切で、食事もおいしい。非常にお得な宿だった。お勧めである。
家族連れもたくさん泊まっており、久しぶりにお客のたくさんいるにぎやかな宿だった。今回は寂しい町・寂しい宿が多い旅だったので。
「阿寒ロイヤルホテル」一泊二食8400円