12/08/18 ’12北海道ツーリング7日目
8/18(土)晴 定山渓-豊平峡-羊ケ丘-エルフィンロード-北広島駅 58km ルート図
(文:高森千穂)
最終日。
天気予報では今日も「よい天気」とのことだったが、やっぱり曇っている。
少し遅めに起きて朝風呂に入り、上品な朝食の後、9時過ぎに出発した。今日の午前中は、札幌方面とは逆方向の豊平峡を見に行くことに。そのため、余計な荷物は旅館に預けて、身軽に走り出す。
定山渓から豊平峡までは200メートルほど登るが、荷物がない分、楽々である。豊平峡ダムの1.5キロ前で道路は途切れ、ここから先は環境保護のために、徒歩か電気バスに乗る。ちょうど9時27分発の電気バスが発車するところだったので乗車した。ものの数分でダムに到着。今回の旅で、いくつめのダムだろう?
豊平峡のシーズンは秋の紅葉。そのため今の季節はひっそりとしている。展望台は駐車場の50メートル上にあり、無料の観光リフトがある。一応、定時運行だが、電気バスが到着する時刻には動いており、また臨時に乗りたい場合は、乗り場にとりつけられている「熊鈴」をチリチリ鳴らすと、上から降りてきてくれる。
展望台のレストハウスも、人影がなくひっそりとしていた。ダムをながめ、下りはリフトにはのらず、徒歩で急坂を降りた。帰りはバスに乗らず冷水トンネルを歩いて駐車場へ戻る。
定山渓温泉街にもどり、荷物を受け取り、ラストランに向かう。17時に新千歳空港から飛び立つ予定なので、最終目的地は北広島駅とする。初日に乗り残した旧千歳線跡のサイクリングロードを完走することが目的である。
国道223号は、札幌中心街へ向かうクルマがたくさん通っている。札幌市街から30キロ弱で、こんな山深い温泉街へ行けるのだから、札幌の人は恵まれている。
札幌が近づくにつれて道路は二車線と広くなり、ゆったりとしたクルマの流れになった。同時に、周囲はあっという間に都会の風景となる。日本全国どこにでもある、大型チェーン店の並ぶ、国道沿いの風景だ。
真駒内手前から国道をそれ、住宅街に入る。住宅街は意外とアップダウンがあった。くにゃくにゃと道を抜け、札幌ドーム、羊ヶ丘を通り、虹の橋手前あたりで、初日のルートに合流する。サイクリングロード手前の居酒屋で昼食とし、最後のラッポロラーメンを食べる。
曇りがちだった空も、この頃からすっきりと晴れ渡り、まぶしい太陽と青空を仰ぐことができた。散歩する人が多いこのサイクリングロードも、地下鉄大谷地駅付近を過ぎると、道幅も狭くなり、人の姿も少なくなる。また、市街地の雰囲気が郊外の雰囲気となり、現・千歳線も間近に見ることができる。
自転車にとっては、大谷地付近から北広島方面が快適だと思われる。青空のもと、うっそうと木の茂るサイクリングロードはとても楽しかった。
14時半前に、北広島駅に到着。ここから新千歳空港までは、電車で1本、ものの30分の距離である。北広島駅の広い駅構内でゆっくり輪行準備をし、今年の北海道旅行を終了した。
今回の旅は、北海道らしからぬ山岳コースが多く、かなり大変な日程となった。
けれども
・炭鉱
・積丹
・山のリゾート
・老舗温泉旅館
と多彩な趣で、一週間が長く感じられた。
同じ地域をずっと走っていると日にちの感覚がなくなり旅が短く感じられるが、途中で 鉄道移動を入れ、異なる地域を楽しむと、変化に富んでよりよい旅になると学んだ。
広くて、いろいろな顔をもった北海道ならでは、である。
また北海道へ行きたい。