09/08/15 ’09道東ツーリング8日目(最終日)

2018年3月20日サイクリング

08/15(土) 阿寒湖畔→釧北峠→津別→美幌→呼人→女満別空港 ルート図
晴のち曇
(文:千穂 補足:呼人)
最終日。阿寒湖の観光地的なにぎやかな雰囲気を惜しみつつ出発する。一週間の旅行のうち一回ぐらいは、こういうにぎやかな宿に泊まるのがいい。
宿泊した「阿寒ロイヤルホテル」は、従業員の方たちの気遣いがうれしい宿だった。朝、自転車に「晴れますように」のてるてるぼうずがついていてびっくり。自転車のとなりに二台、バイクも止まっていたが、こちらにもてるてるぼうずがつけられていた。さらに「荷物になりますが」と、メロンパン二個をお土産にもらった。(このメロンパンは、女満別空港での待ち時間においしくいただいた)ここは、本当にお勧めの宿。
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釧北峠までは450メートルから600メートルまで150メートルほど上がる。今朝は7時半出発と早く、しかも快晴なので、軽やかに上っていく。
釧北峠は、釧路市(阿寒湖町)と津別町との境。津別町に入ると天気が変わり、空が雲に覆われる。

9時過ぎに、旧相生駅(旧相生線の終点)に到着。今は道の駅「相生」となり、駅跡はきれいに保存されている。相生線は昭和60年廃止と、廃止時期が早かったので乗ったことはなく、それほど思い入れもない。「どうしてこんなところに鉄道を?」と思うような場所だが、津別町の主要産業・林業のためだったらしい。

国道をはずれて相生の市街地を走るが、店はなく、廃屋がめだった。この状況は津別市街まで続き、過疎化がいっそう進んでいる地のように見えた。

相生を過ぎると、それまでの景色が一変し、穀倉地帯になった。玉ねぎ・じゃがいも畑が地平線の彼方まで続き、この一週間、原野か牧場ばかり目にしていた身には、とても新鮮に見えた。ちょうど玉ねぎの収穫時期のようで、畑には収穫を待つばかりの玉ねぎと、収穫した玉ねぎを積んだトラックを何台も見かけた。

津別はちょっとした町。郊外はにぎやかそうに見えたが、町の中心地はやはりさびれていて、シャッターの下りた店が目立った。まだ10時半なので、昼食にするには早いので、美幌を目指して走り続ける。

ここから先は、本当に「一大穀倉地帯」今回の旅で初めてみる広大な畑にすっかり夢中になる。玉ねぎ・じゃがいも・とうもろこし……原野や湿原も「北海道」だけれど、こういう景色もまた「北海道」だ。

ちょうどお昼時、12時に美幌に到着。たまたま見かけた「持ち帰り豚まん」の店で豚まんを買おうかと思ったが、あいにく客が多すぎて、出来上がりが一時間後とのこと、前日ネットで調べていた焼肉屋「田村」を探して街中を走る。
間もなく見つけた焼肉屋は、真っ昼間から宴会をしている客でほぼ満室。かろうじて空いていた部屋の隅で、焼肉ランチをいただく。
「カルビ・ロースセット」1680円、「ジンギスカンセット」980円、十分すぎるほどの肉に、ごはん・スープ・サラダがついているのだから、とてもとてもお得だった。「今日の夕飯はテキトーでいいね」と思うぐらい、満腹・満足な昼食となった。今回の旅で、根室のサンマと同じぐらいおいしかった。

昼食を終えると空が曇っていた。今日は大気が不安定で、場合によっては強い通り雨が降るとのこと。どきどきしながら走り始める。
美幌から、今日、飛行機に乗る予定の女満別空港までは10キロ程度。最寄駅は「西女満別」駅で、ここから空港までは歩ける距離だが、訪れた駅は今にも朽ち果てそうな感じだった。道路と駅の境目もわからないぐらいに荒れ果てており、公共交通(鉄道)を使って飛行機に乗る人なんて、現代はもはやいないのだと思い知らせらた。でも、一日、10往復もないような鉄道ならば仕方ないですよね……

女満別空港には、14時前に着。予約している飛行機は19時過ぎなので、まだまだ走れる。余分な荷物を空港のコインロッカーに預け、行きたかった「呼人駅」と女満別温泉へ行くことにした。今回、初日に訪れたのが「茅沼駅」。合わせれば「茅沼呼人」。あざBDのハンドルとなるからだ。

いつ天気が急変して雨が降り出すかわからない空をにらみつつ、国道を走って呼人駅を目指す。まずは道の駅「メルヘンの丘めまんべつ」へ。今回の旅では、道の駅は5か所目。今回は、道の駅もとても少なく、スタンプラリーもスカスカで、カントリーサインマグネットコレクションも進まなかった。残念。

じゃがいも・玉ねぎ畑を両目につき進み、網走市に入り「呼人駅」へ。記念撮影をして、今回の旅は、ほぼ、目的を終えた。

ここから先は「プラスアルファ」の雰囲気。大学のラグビー部が多く合宿している横を通って網走湖へ出て、このまま湖畔で女満別駅まで行こうとしたが、ダート道となった先が通行止と表示されていたので、内陸の道を走り、女満別駅近くの日帰り温泉施設「美肌の湯」に寄って、当日の汗を流した。今日は帰りが遅くなるので、家でお風呂に入らなくてすむのがありがたい。

17時過ぎに温泉を出て、空港へ向かおうとすると、ぱらぱらと雨が降り始める。突然大雨になることを恐れて、ゴアテックスで装備したが、幸い、すぐに雨はやみ、無事に女満別空港に到着した。

女満別空港脇で、8日ぶりに自転車をたたもうとすると、フレームに虫の死骸とかミニヘビの死骸!とかさまざまなものがこびりつき、さらに、雨の中走ったせいか、ところどころさいびついている。自転車、ぼろぼろである。
「そろそろ買い替え時なのだろうか」と思いつつ、帰路についたのであった。

今回、根釧原野という、あまり人の訪れない道東の地だったからか、自転車旅行者をあまり見かけなかったのがさびしかった。
ライダーとは結構すれ違ったが、それでも例年よりも少なく感じた。
みんな、どこへ行ってしまったんだろう。。。。