12/08/17 ’12北海道ツーリング6日目

2018年3月20日サイクリング

08/17(金) キロロリゾート-毛無峠-朝里川温泉-朝里峠-さっぽろ湖-定山渓 60km ルート図

(文:高森千穂)
 前日の天気予報では「晴天」とのことだったが、全然晴れなかったどころか、雨まで降った6日目(泣)。しかも本日は毛無峠、朝里峠と、700メートル近い峠を二つ超えるハードな日程だ。
 昨晩はゆったりと休息したせいか、だいぶ疲れもとれ、元気に出発することができた。
 キロロリゾートには、夕張のマウントレースイホテルで見かけたファミリーツアーが宿をとっていた。冬が本番のキロロも夕張も、こういう家族連れの団体旅行客を呼び入れて、オフシーズンを乗り切っているようだ。旅行客も喜ぶだろうし、いい企画だと思う。私も機会があれば、また、夏にキロロに泊まってみたい。
 小樽へ向かう国道393号は、昨日に続き、交通量が多い。キロロ分岐点から峠まで、250メートルほど登らなくてはならないが、「現在XX合目」という表示がされているので、わかりやすいし励みにもなる。思ったよりもひょいひょいと峠まで登れてしまった。
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 毛無峠は何もない峠で、眺望もいいわけではない。だが、峠から200メートルぐらい下ると、石狩湾や小樽の街を望む絶景となる。
 ただし、向かって右手方向なので、左側を下っていると、なかなか真下に絶景を見ることはできない。通常の道路であれば、クルマが切れたところで反対車線を横切って景色を見に行くのだが、この道、うねうねと急カーブが多く、バイクが対向車線につっこむ事故が多発した結果、中央分離帯にがっしりとしたガードレールが隙間なくつけられている。残念なことに、反対車線へ入ることはできなかった。かなり標高が下がったところの展望台で、小樽の街を見下ろす。
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 さらに下り、標高300メートル付近に、おたるワインのワイナリーがあった。地元スーパーでも見かける「おたるワイン」、こんな丘の上にあったのか、と初めて知る。休憩がてら見学するが、お盆の週だったので、製造ラインは停止していた。キャラメルとチーズのつまみを売店で買った。
 さらにさらに下ると、小樽郊外の新興住宅街となる。「望洋台」。きれいで新しい住宅が並んでいる。住宅街にあるセイコーマートで昼食のおにぎりを調達。ここから先、本日は山岳ルートになり、店などないからだ。
 朝里川温泉から、道道1号に入る。朝里川温泉は、思ったよりも小さな温泉街だった。札幌にも小樽にも近いし、鉄道も通っているので、もっとにぎわっているのかと思っていたが。
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 朝里川温泉の先には、朝里ダムがある。ダムをぐるっとまわるようにつけられた道路を渡ると、そこから先は、山岳コースである。
 さて、本日の天気予報は「晴れ」だったのだが、朝からここまで、ほとんど太陽に恵まれていない。朝里川温泉付近でカツと照りつけた太陽は、山岳コースに入ると陰にかくれてしまった。まあ、涼しい方が、山は上りやすいのだが、今一つテンションが上がらない。
 道道1号は、「1号」というからには、小樽と定山渓を結ぶ、観光道路だと思っていた。愛称も「定山渓レークライン」。しかし、峠越えがあるせいか、クルマは嫌がるようで、閑散とした静かな道路だった。定山渓へ行くには、小樽経由ではなく札幌経由なのだろう。
 特に眺望もなく、淡々と登っていく山道である。何もない道端に自転車を止め、おにぎりの簡易昼食とした。道路沿いには、ところどころ「熊目撃」看板が立てられていてちょっとドキドキ。クルマも少ないし、町に近い、こういうところの方が、熊が出没するのかもしれない。
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 道道1号も整備が進んでおり、峠付近の厳しい道路は、今は整備され、橋やトンネルで代用され、走りやすくなっている。峠が低くなったのはうれしいことである。
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 気分よく峠を越えたところで、なんと、雨が降り始める。昨晩、天気予報が「金曜日・土曜日は良い天気」とのことだったの、ゴアテッククスの下は、宅急便で家へ送ってしまっていた。小雨ではあるが不安を感じつつ、ゴアテックスの上着のみ着て走る。幸い、雨はすぐに止んだ。
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 定山渓温泉の手前には定山渓ダムがある。札幌近郊の山には実にダムが多い。ダムの雰囲気は、神奈川の宮ヶ瀬ダムとよく似ている。ダム湖のさっぽろ湖を眺め、ダムの下にある定山渓温泉へ下る。
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 定山渓温泉は、箱根を小さくしたような温泉街だった。以前から行きたいと思っていたが、行く機会がなかったところだ。「北海道にもこんな内地っぽい温泉街があるんだー」と思ってしまった。
 二つの峠を思ったよりも簡単に超えてしまったので、宿には15時前に到着。本日の宿は「章月グランドホテル」。渓流沿いに建てられた老舗温泉旅館である。早めに到着したがチェックインは可能で、案内された部屋は、予約していた部屋よりもグレードの高い豪華な部屋でびっくり。団体客が多く、押し出される形でグレードアップしたようだ。
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 夕食まで時間があるので、定山渓温泉街を散歩する。足湯に入ったり、公園を見たり、旅館のラウンジではちみつバイキングを楽しんだり、ゆったりと過ごした。定山渓温泉はかっぱをモチーフにしており、あちこちにかっぱの置物があった。
 温泉もいいお湯で、サービスも行き届いており、食事は上品でおいしく、北海道最後の夜、優雅に過ごした。
 章月グランドホテルには、機会があれば、また泊まりたい。値段は張るが、お奨めである。
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