12/08/16 ’12北海道ツーリング5日目

2018年3月20日サイクリング

08/16(木) 曇時々雨 盃温泉-とまりん館-稲穂峠-赤井川村-キロロリゾート 67km ルート図

(文:高森千穂)
 前日の天気予報では「北海道は大雨」とのことだったが、夜のうちに雨雲は通り過ぎていた。昨晩は疲れ果てていたので早々に熟睡だったが、窓をあけると、国民宿舎前の川はゴウゴウと濁流状態になっていた。昨日夕方はチョロチョロの小川だったのだが。私たちが爆睡している間に、いかに大量の雨が降っていたのかを物語っていた。
 で、私の体だが、昨日頑張りすぎたせいか、なんだかあちこち痛い(笑)こんな筋肉痛は久しぶりだ。今日はそこそこの走りにした方がよさそうだ。本日の予定は65キロ。程々だ。
 ゆっくり朝風呂につかり、ゆっくり朝ごはんを食べ、ゆっくりと9時前に出発。雨はたまにぱらぱらっとくるぐらいの小雨だ。
 9年前の積丹ツーリングで、最も怖かった旧「兜トンネル」は、新しい「兜トンネル 1075メートル」に生まれ変わっていた。もはや積丹には、狭く危険なトンネルは存在しないのだ。サイクリストには優しい道に生まれ変わったが、その分、海の絶景は半減以下である。兜岩もゴリラ岩も、今は道路から見ることはできなくなっていた。でも、安全であることが一番だ。
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 泊原発の施設を横目に走り、泊原発PR館「とまりん館」を見学。「原発は安全」というメッセージは少ないように感じた。代わりに「福島の事故に際しての対策」みたいな展示物があった。原子力という技術自体は素晴らしいものだと思うが、コントロールできないうちは、もっと謙虚に向き合うべきなのだろう。
 PR館には、地元の子どもたちや観光客が訪れており、また、無料の温水プールも解放されており、地元にはそれなりに受け入れられているように見えた。
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 「とまりん館」のすぐ先は、隣町・共和町。米・スイカ・トウモロコシが名産の穀倉地帯である。道路沿いに、農家の直営露店が目立つ。こういうところで、とれたてゆでとうきびを食べたいものだが、茅沼氏がトウモロコシがあまり好きでないとのことで遠慮する。
 共和町には、函館本線小沢駅から岩内駅への支線「岩内線」が通っていたので(昭和60年廃止。私は乗車したことがない)、かつては駅が存在していた。旧幌似駅跡に鉄道公園が作られていたが、これ、道路の敷設に伴い移設されたものとのことだ。
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 昼食には少し時間は早いが、国富の集落で、一軒のみの飲食店、ラーメン「ジェントルメン」で昼食にすることに。12時前にもかかわらず、駐車場はいっぱい、店内もいっぱい、「町で一軒しかない食堂だから?」と思っていたのだが、実はここ、北海道では有名なラーメン屋で、いつも混んでいる店だった。疲労のためあまり食欲がなかったのだが、運ばれてきた味噌ラーメンがめちゃめちゃおいしく、ぺろっと完食、すっかり元気をとりもどした。西山ラーメン系と思われるが、ここはおすすめ。醤油ラーメンは普通だったので、ぜひ、味噌ラーメンをお試しください。(個人的にはカレーラーメンも食べてみたかった)
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 国富からは国道5号を進む。一桁国道なので交通量が多く、トラックも多く、また、古いトンネルも残っており、気を遣う区間となった。1970年代の、歩道のない狭いトンネルは、やはりとても怖い。特に後ろにトラックがいると、寿命の縮む思いがする。メイン国道の方が、古いトンネル対策は遅れているのではないかという気がした。
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 稲穂峠付近は小雨が降っていたが、標高が下がると曇りに。赤井川村に向かう道道1022号に抜けると、交通量は激減。プチトマト栽培の農家を横目に快適に進む。ただし、天候は悪い方に向かい、途中から霧雨になる。暑いけれど、ゴアテックスで上下を保護した。
 道道1022号はのどかな田園地帯を進む。山の上の方には函館本線が通り、「銀山駅下」といったバス停もあるが、お山を見上げても、鉄路がどこにあるかはわからなかった。
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 赤井川村に入り、国道36号に合流。都地区は、小学校も商店もある集落だが、そこから先は廃屋の目立つさびしい地区だ。今日の宿は、国道を400メートルのぼり、そこからさらに100メートルのぼった「キロロリゾート」だ。
 冬がオンシーズンのリゾート施設、今の時期は格安で泊まれるのだが、これがいかんせん、とても遠い。昨日の疲れもひきずっており、ちっとも足があがらない。普段なら楽々のぼれる標高差が、今日はとてもきつい。
 300メートル付近でグロッキー。ちょうど観光牧場「山中牧場」が目に入り、トイレ休憩&ソフトクリームを食べた。途中下車するクルマが多いなあと思っていたら、ここも有名なスイーツスポットだった。ソフトクリームはとてもおいしかった。
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 国道脇にキロロリゾートの看板が見たときは、ほっとしたが、そこからさらに100メートル。。ここはヨロヨロ走りで、本当にきつかった。「山の上にホテルを作るなよー」と恨めしくなった。クルマならばどうということないのだろうが。
 オフシーズンのキロロは、中国人団体ツアーや、家族連れが非常に多く、にぎわっていた。ホテルはものすごく豪華な作りでびっくり。食事もそれなりのものだった。シーズンオフの特権だろう。
 今日は65キロ程度だったが、すっかり疲れてしまったので、ホテルの広い部屋でゆっくりと休んだ。
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