10/08/15 ’10北海道ツーリング2日目

2018年3月9日サイクリング

8/15(日)晴のち雨 日高町-日勝峠-芽室-新嵐山 85km ルート図 ウェブアルバム (文:高森千穂)
  今日の目玉は、国道274号の日勝峠越え。道幅が狭くカーブが多く、峠は霧に覆われ「悪路」で名高い。しかし札幌-帯広の最短ルートであり高速代もかからず、車の量が多かった。
 が、しかし、高速無料化で高速に車が流れ、国道274号の交通量は激減とか。今しかゆっくり走れないかも(いつまで無料かわからないから)と、走ることに。
 今日の天気は下り坂。午後から雨とのこと、早いうちに峠をのぼってしまおうと、7時45分に出発。ところが予想に反して、8時過ぎから日が射し出し、峠を登り始めた頃にはすっかりいい天気に。現在の日高町の中心地は、道の駅のあるあたりだが、発祥の地は10キロほど東へ行った千栄の集落である。「発祥の地」の石碑が建っていた。
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 悪路といわれる274号だが、あちこち厳しい箇所はトンネルに作り替えられて、以前ほどは危険ではないようだ。高速路線バスも走っているし、牛の運搬車もいくつも見かけた。観光の車もおり、思ったほど、交通量は少なくなかった。



 4号目までは日差しの下、快適だった。この調子でうまくいけるかと思いきや、7号目付近から霧に覆われはじめ、8号目付近からは濃い濃霧となり、小雨の中を走っているかの雰囲気にあった。
 下の集落では25度あった気温もずいぶん下がったようで、寒くなる。9号目からはほとんど何も見えず。頂上及び町境はトンネルのなかのためか、頂上の看板と清水町のカントリーサインは100メートルほど手前に建っていた。



 峠を越えたところで防寒装備。相変わらず霧雨だったが、実はこれ、雨の降り始めであった。雨装備をするべき判断を誤ったために、靴やグローブをぬらしてしまうことになった。途中、展望台兼トイレで完全装備をしたが、ここがなかったらずぶぬれになるところだった。
 雨+ダウンヒルで非常に寒く、手は冷えきってしびれてしまった。「清水ドライブイン」が見えたときは心からほっとした。こういうときに、道の駅とかドライブインやコンビニは、天国のように見える。ちなみにとなりにあったローソンはつぶれていた。


 雨が小降りになるのを待つのを兼ねて、ドライブインでゆっくりと昼食をとった。名物「牛トロ丼」と「十勝清水牛玉ステーキ丼」。「牛トロ丼」は牛のユッケ丼だが、ネギトロ丼のよう。「十勝清水牛玉ステーキ丼」は、清水で売り出し中の、最近はやりのご当地どんぶりだ。ふわふわスクランブルエッグにステーキがのっており、とてもおいしかった。このドライブイン、ライダーには牛乳を一杯サービスしてくれる。自転車は対象外らしいが「もっと大変だから」とおばちゃんがサービスしてくれた。なので、ここでしっかり宣伝しておく。



 雨が小降りになったので、一気に清水の郊外までダウンヒル。ただし、市街近くになるまで霧は晴れず、ほとんど何も見えなかった。雨が気になったので清水市街はパスし、畑の間を縫って羽帯駅脇から国道38号へ。しばらくフラットな国道脇歩道を走る。



 今日の宿は、芽室の郊外にある国民宿舎だ。芽室駅へ立ち寄ったところ、ちょうど15時で、駅舎につけられたカラクリ時計が鳴っていた。しばらくながめていたら、駅前で客待ちしていたタクシーから降りてきた男の人が、「山を越えてきたの?」と、芽室のPRパンフレットを渡してくれた。タクシー会社の関係者らしい。



 駅から国民宿舎までは10キロほど。ゆるやかな登り道を100メートルほどのぼるが、雨で疲れた体には結構こたえた。雨上がり後、気温が下がったようで、ゴアテックスの上下を着ていてもあまり暑くなかったのは助かった。かわかすために着ていたのだが、宿まで1キロというところでまた雨が降り出し、せっかく乾いていたものが濡れてがっかり。



 国民宿舎「新嵐山荘」は、畑や牧場の中にひっそりと建っていた。近くのオートキャンプ場が、熊出没のため閉鎖中のため、キャンプ客の入浴も少なかった。けれども、地元の人が結構、入浴に来ていた。260円と入浴料も安い。なぜここは、ツーリングマップルにも0円マップにも載っていないのだろう?
 料理は濃い田舎風の味付けの和洋折衷料理でおいしかった。ロビーでは蛍が飼育されており、私は初めて蛍を見た。近くの川では野生の蛍が見られるそうだ。