10/08/19 ’10北海道ツーリング6日目
8/19(木)晴れ 足寄-上士幌-ナイタイ高原-士幌 75km ルート図 ウェブアルバム (文:高森千穂)
今日は、朝少しゆっくり出発し、上士幌で宿を取り、宿に荷物を預けて、ナイタイ高原を往復する予定だった。しかし、前日夜に上士幌の宿に電話をかけたところ、満室だった。お盆が過ぎて旅行客は激減したが、仕事のお客さんがたくさんもどってきているらしい。
というわけで、今日の宿は上士幌町となりの士幌町にして、荷物をもったまま、がんばってナイタイ高原を上ることにした。朝ご飯は、セイコーマートのサンドイッチとカツゲン。カツゲンを飲むと、元気がでる。
7時過ぎに出発。すでに日は高く、今日も快晴で、朝からギラギラと日差しがふりそそいでいる。
国道をじわじわと上りながら、本別町と足寄町の境界を走る。道の駅「足寄湖」まで、100メートルから300メートルまで上がり、その後200メートルまで下がる。道の駅は9時開館で、まだ8時過ぎなのでスタンプはあきらめる。
交通量は少ないが、国道なので、大型トラックがたくさん通る。牛の運搬車もたくさん。自衛隊の車もたくさん。沿道には「自衛隊さんありがとう」「自衛隊さん歓迎」の看板が目についた。阿寒湖方面の演習場へ向かうらしい。
上士幌町に入ると、道の両側には農地が広がり、眺めがよくなった。30キロ弱で上士幌の市街に到着。セイコーマートでお茶を補給し、ジュースや黒酢ダイエットを飲んで、体力の回復をはかった。
いよいよナイタイ高原へ。一般の人にはほとんど用はないところなので、見かける車はほぼ100%、観光目的の圏外車とバイク。しかもまれに通り過ぎるのみ。遠方にナイタイ高原を見ながら、暑さに負けないように淡々と走る。
ナイタイ高原の麓のJAまでの道も、広大な農地が広がり、とても景色がいい。牧場には無数の紋白蝶が群れ飛んでいて、ふと「天国の風景か?」などと思ってしまった。
JAから展望台までは6キロ、ひたすら牧場の中の道を上るのみ。雄大な景色が開けていき、北海道内ベスト10には入る風景だ。ただし、高度500メートル以上で気温は低いものの、日差しはきつく、とにかく暑い。放牧されている牛も木陰に固まっている。牛だって、今年の異常な暑さは堪えるのだろう。
遠くに展望レストハウスは見えているのだが、これがなかなか遠く、ちっとも近づいてこない。それほどきつい角度ではないのに進まないのだ。とにかく暑いからだ。景色のよさをはげみにだらだらと上っていく。
展望レストハウスの標高は780メートル。上士幌市街の標高が280メートルだから、ちょうど蓑毛からヤビツ峠程度の高さだが、はるかに疲れた。しかし、レストハウスからは、その疲れも吹き飛ぶぐらいのすばらしい景色が広がっていた。十勝平野がはるか遠くまで広がっており、ここまで遠方まで見渡せる地は、北海道といえども、そうそうはない。
おなかが空いていたので、まずは、名物・メガドックと牛乳で昼食。その後は付近を散策。「ナイタイ高原の典型的なライダー」っぽく、草の上で大の字になってみたりする。高原で1時間半を過ごし、名残惜しみながら下ることにする。
下りは寒いかと上着を着てみたが、結構、暑かった。結局、麓のJAの前で脱いでしまった。下界の牧場の牛たちは小屋に入れられているか、小屋の日陰に身を寄せていた。やはり、とにかく、暑いのだ。
上士幌のセイコーマートで再度休憩。低学年の下校時刻で、昨日から二学期の始まった小学生たちが帰宅の途についていたが、いかにも暑そうに、だらだらと歩いていた。
上士幌にもかつて鉄道(士幌線)が通っていたが、市街地をぐるっと走ってみても、その痕跡は感じられなかった。わずかに、駅跡が交通公園になっているだけだった。
歩道のほとんどない国道を南下して士幌町へ。あまりにも路肩が狭いので農道によけて、道の駅「ピア21しほろ」へ立ち寄り、スタンプとカントリーサインマグネットを購入した。そろそろ会社のおみやげなどをどこかで買って家に送りたかったのだが、このあたりの道の駅はみな小さく、土産物もあまりおいていない。
道の駅から5分ほどで士幌駅跡についた。ここでは、駅舎が史跡としてきれいに残されていた。しかし説明板は、廃止年が一年間違っていた。訂正してもらいたいものだ。
駅から今日の宿「しほろ旅館」までは、さらに5分ほどだったので、16時前に到着した。しほろ旅館は、北海道の典型的な「道路工事等の仕事人向けの宿」で、基本的に、男性客しか想定していない。というわけで、女湯は家族風呂、男湯のみ温泉(モール湯)だったが、他のお客さんが帰ってくるまでに時間があるということで、私も入ってもOKとのこと。モール湯を味わうことができてラッキーだった。
食事は普通の家庭料理。食堂に大きな冷蔵庫が置かれており、宿泊者は好きに使える。皆、近所のスーパーで買ってきたビールを入れて飲んでいる。
こういう宿は、大好きだ。