(16/7/3 新規追加)
コース | 岩尾別温泉-知床自然センター-知床峠-羅臼-相泊-羅臼 |
距離 | 87Km |
グレード | ★★★ |
走行日 | 2004年08月17日 |
8月17日 晴
4時頃、羅臼岳へ登山する人の熊鈴の音で目が覚めた。今日は一番楽しみにしていた知床峠へ行くので天気を一番気にしていたが、雲ひとつない青空が広がっている。
7:40出発。岩尾別まで一気に200m下り、知床自然センターへ200m上り返す。知床連山が山頂までくっきりと見える。
岩尾別の谷
峠に向かう前にフレペの滝を見に行った。自然センターに自転車を止め、遊歩道で乙女の涙と呼ばれるフレペの滝まで歩く。
09:05自然センターの三叉路から知床横断道路へ入る。知床峠までは約7kmである。舗装状態が良い道をゆっくりと上っていくと、羅臼側から来た4台のグループと単独のチャリダーとすれ違う。「がんばってー」の声を掛けられて嬉しい。
標高290m、標高370mと標識が出ているので、こまめに休憩をとり、水分補給をしながら上る。
標高370m地点
はじめのうちは木の陰が道にかかっていたが、背の高い木がなくなり日差しをまともに受けるようになる。
標高500mを過ぎると羅臼岳の頂上が雲に隠れ、さらに標高620mを超えると雲が広がり日が陰ってきた。
峠に近づくとこれまで直線的だった道路が、大きく回るS字カーブとなり、今昇ってきたオホーツク海側を望める。海のほうは雲が出ていないので輝く海が良く見える。
知床峠間近。雲に隠れる羅臼岳
最後に右にカーブすると前方の視界が開けて、10:50標高768mの知床峠に到達した。羅臼岳の雲はますます下まで広がり頂上が見えないが、羅臼側は晴れており、羅臼の海の先には国後島が横に長く広がり、とても大きく見える。
11:10羅臼側へ出発する。峠が斜里町と羅臼町の境界である。知床峠からはすぐ下りかと思ったが、まだ少し上ってから下りになる。
羅臼側は急カーブが連続する。ほとんどブレーキをかけっぱなしで、見返り峠、望岳台などゆっくり止まって写真を撮りながら少しずつ降りていく。
海の向こうに国後島
翔雲橋
赤い欄干が鮮やかな翔雲橋を渡り、覆道を抜けると知床大橋である。ここまで来るとだいぶ降りてきた感じがする。熊の湯を通り過ぎると旅館・ホテルが点在し、まもなく街中へ。12:20羅臼に到着した。今日の宿に荷物を置き、ちょっと身軽になる。
羅臼川横の「道の駅知床らうす」に行き、「海馬屋たかさご」でえぞ鹿陶板焼定食とラーメンを食べる。食べ終えて土産を見ていると、入り口近くに緑のカプレオが止まっていた。
ここから道道87号で知床公園羅臼線へ道の終点の相泊まで往復する。13:20街を外れてすぐ、「北海道指定天然記念物 知床らうす八景 マッカウス洞窟 羅臼のひかりごけ」に着く。岩の下のわずかな窪みを覗き込むと、小さいがくっきりと緑色に輝いているひかりごけが見える。
上に灯台が建つざいもく岩トンネルを抜ける。内部の照明がすくなく、歩道上の路面がほとんど見えない状況である。そしてトンネルを抜けるとねこBDのタイヤに釘が貫通してパンクしていた。
民家の前でチューブの交換をする。タイヤの脱着にとても苦労しパンク修理で30分ほどかかった。
修理も終わって先を急ぐ、このあたりは家が転々と立ち並んでいる。路肩の排水溝が幅をとり、段差のショックが大きいので、排水溝を避けて道の中によるが、車に抜かれるときが怖い。
トドのように見える天狗岩が海から突き出ている。すぐ先に工事中のトンネルがある。崖沿いの道を行くと、茂瀬刈橋で反対側の入り口があった。まもなくトンネルが開通となるため、この区間の道を通るのは最後になるであろう。
この先には最近できた知円別トンネルがあり、歩道を通ってトンネルを越えると岬町に入る。
岬町の公民館では道のすぐ脇の花壇に大きい角の鹿が入り込み、ムシャムシャと草を食べていた。
知床橋より知床国立公園に入る。熊岩から昆布浜の間では道の間近に鹿の群れを見る。
振り返る鹿5頭
いくつもの鹿の群れを見ながら、昆布浜、セセキの滝、セセキ温泉、相泊温泉を通り、15:25道路の終点相泊へ到着。標識には「道道736号知床公園羅臼線の起点」と書かれている。道の起点であって終点ではないことにちょっと感動する。
相泊、道道の標識
道の先から海へ出ると、国後島が海の広さいっぱいに横たわっている。羅臼からは北端の爺爺岳(チャチャ)、ルルイ岳に近づいているので、山容も大きくなっている。
15:40来た道を戻り羅臼へ向かう。帰りも昆布浜付近で鹿の群れを見てると、「キョン」と鳴いて崖を登っていった。西側の山に日が隠れ、日陰となった道、向かい風の中を走る。峠の疲れが次第に足に出てきて必死の思いでペダルを漕いでいった。
羅臼漁港を通って、17:25羅臼へ戻った。 この後羅臼橋でのこと、橋の下で数頭の鹿が草を食べていると、そこに散歩中の犬が現れ鹿に向かってほえ始めた。すると鹿たちは羅臼川を走って渡り、海側のオジロ橋の方へ駆けていった。そしてこの鹿たちはしばらくすると道の駅に出没していた。
洗濯しようかと街中のコインランドリーへ行ったが、チャリダーの若者たちが洗濯中であった。今日の宿はビジネスホテル漁火。セイコーマートの裏にあり徒歩すぐである。