09/02/08 仙台~いわき

2018年3月20日サイクリング

02/08(日) 仙台-仙台空港-鳥ノ海-松川浦-浜街道-富岡-道の駅ならは-四ツ倉-いわき駅 ルート図
今日は仙台から福島県のいわき市まで。国道を使えば150kmほどだが、海側の県道を中心に走るので予定では170kmを超えるルートになる。予報では天気は晴れだが西から北西の風が強くなるとのことだ。
5時に起床。昨晩は早く寝たので眠気もなくすっきりと起きられた。外はまだ真っ暗だが、朝食を食べて準備をしていると、空が黒色から深い藍色へと変わってきた。
6:07スタート。仙台駅東口前を通り、国道4号に入る。車も少なく快適に進み、東北本線と東北新幹線ガードをくぐった先で広瀬川の左岸土手上へ。
ここからしばらく土手上のサイクリングロードが続く。空はだいぶ明るくなり散歩の人もちらほらといる。

広瀬川と名取川の合流地を過ぎると、街からだいぶ離れ田畑の中を走るようになる。路面は僅かに凍っているところもあるが、追い風に乗って思ったほど寒くはなかった。
6:36日の出。前方の太平洋から真っ赤な太陽が昇ってきた。まもなく名取川の一番下流の閖上(ゆりあげ)大橋に到着。


橋を渡ると名取市に入り、県道10号から左に折れて海側に向かう。真っ白に降霜している水田の中を突っ切っていく。
右手に仙台空港鉄道の鉄橋が見えるとすぐに、貞山運河(ていざん)(貞山堀とも呼ばれている)。その運河沿いの道に入ると、仙台空港の横、朝日に輝いている飛行機が見えてきた。各地へ出発する朝一番の飛行機が並んでいる。7:11仙台空港に到着。
岩沼市に入り県道125号へ。岩沼海浜緑地を横手に、松林の中の一本道を、6km以上休みなく走り続けた。

県道10号に戻り、亘理大橋で阿武隈川を渡る。一旦西に向かうので真っ正面からの強い向かい風にぶつかり、長い橋を渡るのにずん分と時間がかかった。
橋を渡りきると亘理町。走り始めてから2時間経ったので少しお腹がすいてきたところ、ちょうどコンビニがあったのでカレーパンとゼリーを補給をした。

汽水湖である鳥の海に出て湖岸を少し走る。水面には鴨がたくさんいたが近づくと次々と逃げていく。
ここからしばらくは県道38号で南下する。次は山元町へ。町境にはそれぞれ標識があるが、宮城県は北海道のようにそれぞれの町のマークが付いている。
のどかな風景の中を進む県道38号は「やまもとストロベリーライン」と名付けられ、イチゴの名産地が続く。

少し飛ばしすぎたか、40kmを超えると早くも足に疲れがしてきたので、エネルギー切れにならないように次のコンビニで再度おにぎりを補給した。
9時、走行距離は50kmとなり磯浜漁港に到着。山元町はいちごとともにホッキ貝の産地でもあるようだ。
ちょっとしたピークを上ると宮城県と福島県の県境に到着した。ここから福島県浜通りの最北となる新地町へ入っていく。
今日初めての海沿いの道となり、朝日に輝く太平洋を左にして進む。釣師浜海岸、新地火力発電所と続き、新地町はあっという間に通過だ。

次の相馬市へ入るとすぐに相馬港。大きな港で大型車が多数出入りしている。そしてこの先が今日最初の見所である松川浦になる。
松川浦大橋を渡り、鵜ノ尾岬灯台の建つ高台を鵜ノ尾岬トンネルで抜けると、松川浦と太平洋の挟まれた幅100mほどの土地、そこに一直線の道が続いている。南端の大洲公園まで5km程、サイクリングには絶好な場所だ。

仙台からほぼフラットな道だったが、ここから小さなアップダウンが続くようになる。県道74号で原町へ。海から少し離れた田舎道、途中に蒲庭温泉がある。

南相馬市へ入った。南相馬市は2006年に原町市、小高町、鹿島町が合併して誕生した市である。右田浜に寄った後、県道に戻るため数百m西に向かうが、真っ正面からの猛烈な強風との戦いだった。

南へ向かうときは斜め後ろからの風となるが、バランスをとりながらなのでスピードは上がらない。ロードの2人組とすれ違ったが、反対方向は向かい風で大変そうだった。
80kmを過ぎ、原町火力発電所を過ぎるとまもなく、原町Vショップに到着。ここは事前に調べておいた店で、県道沿いにはここの前後にはほとんど店はないので重要な補給ポイント。今日の工程のほぼ中間地点となり、焼きそばパンとおにぎりとジュースを補給して小休憩とする。

さて後半戦。東北電力グリーンパークの横を通り、県道260号は高い鉄塔が立ち並んでいる水田地帯の中を行く。強風で時折砂塵がやってくるが、風向きがだんだんと追い風に変わってきた。
小高川を渡ると村上海水浴場。海岸の松林の中を抜けると目の前の池に白鳥が数十羽漂っていた。ここは前河浦で白鳥飛来地との標識が立っている。数十羽の白鳥が首を寝かせて昼寝中だったが、近づき写真を撮るとちょっと起きたが、その後すぐ寝てしまっていた。

浪江町に入る頃に100kmを突破、11:55だった。午前中に100kmを超えるのはもちろん始めてである。
県道254号に進むが、ここしばらくは水田の中と小山を越えるアップダウンがずっと続く。

次は双葉町、いったん双葉海水浴場に寄り福島第一原発へ向かうと、道がとても良くなる。きれいな路面の車道に、十分すぎるほどの歩道も付いている。原発フェンス沿いの道も、緩やかな下り坂でとても走りやすい。
大熊町に入り原発の入口に。ここにはサービスホールや展望台があるのだが、時間がないので先へ進む。
浜街道とも表示されている県道252号には、地図に出ていないバイパスが開通していた。堀割の道で一般道が橋で交差している。まるで高速道路を走っているようだ。

次の富岡町で125kmを突破。ここから先は常磐線が並行するようになる。時間によってはここから先は駅へエスケープして輪行することを考えていたが、まだ13:30。予定通りにいわきまで走れそうだ。ここで今日初めてR6にぶつかり、コンビニの肉まんを補給。風が少し涼しくなってきた。

楢葉町に入り、こんどは福島第二原発の入り口に立ち寄る。第一、第二とも東京電力。柏崎刈羽原発も東京電力だが、地震の影響で検査中のため、今ではここの2箇所の原発だけが発電している。時間に余裕があるので海側の道を大回り、このあたりは少し地形が険しく山の間を縫うようになる。

今日一番の勾配差40mほどを上る。足の疲れも増してきてゆっくりと上りきった。高台の平地に出てからは、竜田駅、木戸駅と過ぎ、R6に戻ると道の駅ならはに到着。
ここは温泉施設も併設されている。ここまでで140kmになった。時刻は14:30なので、あとは1時間12kmのペースで行っても予定の列車に間に合う計算になった。

道の駅で休憩後、初めてR6を走る。さすがの一桁国道で交通量は多いが、J-VIRAGGE、広野町に入ってからは広野火力発電所があるため、しばらく広い歩道が続いていて安全な道だ。

広野駅手前から脇道に入る。広野の昔ながらの家並みを抜け、旧道のひっそりとしたトンネルを抜けると、いわき市に入る。末続駅からR6で2つのトンネルを抜けるが、ここは道も広くなく一番緊張して走った区間だ。山側に遠回りすれば道があったのだが見逃してしまったのが残念だ。

15時を過ぎ、陽もだいぶ傾き、風が冷たくなってきた。久ノ浜手前から海側の道へ。海まで出て見ると、北側は断崖絶壁の地形だった。今日後半のコースは海側の道を目指してもなかなか海が見えることは少なかったのは、こういった地形が続いていると分かる。歩行者用の木橋を渡れば久ノ浜の街、海岸に寄っていく。

いわきの街へ最後の難所となる四ツ倉越え。ここでも国道を避けて小さな峠を越える。ピーク地点は道路工事中で完成すれば今より楽に越えることができそうだ。15:50、四ツ倉駅手前で160km。念願の100マイルを突破した。
あとは平坦で、残り10kmもないと安心したら疲れがどっときた。しかもこの先は西に向かうので向かい風に変わってしまった。

これまでの長距離を走ったときの経験から、最後に力を入れてがんばってしまうと、走り終わった後にヘロヘロになってしまうので、極力省エネで走ることにした。
国道の北側を並行する道だが街中の道、気を付けなければと思いながらペダルを踏む。日差しが遮られ急に寒くなってきたので、ゴールまであとわずかだがコンビニのコーンスープで体を中から温めた。いわき駅のひとつ前の草野駅を過ぎ、最後のちょっとした丘を上ると、いわき駅周辺のビル街に夕陽が沈みかけてきた。

駅手前のスーパーで帰りの車中で食べるものを準備して、いわき駅に到着。16:57、日没直前だった。

走行距離 171.4km 所要時間 10時間50分