8/10(月)曇り一時雨 新十津川-砂川-上砂川-歌志内-芦別-野花南-富良野…新富良野プリンスホテル 78km ルート図
日の出前、新十津川は雨がぱらりと降っていた。雲がすぐそこに見えている。
朝食が7:30からなので、それまでグリーンパークに散歩に出かける。温泉の隣、池の周りにあるオートキャンプ場も賑やか、コテージからは高校生が宿泊施設のサライへ朝食へ向かっていく。
朝食のバイキングを食べて8:30出発。今日は東へ進んで、廃線跡、炭鉱地域巡りをした後、ゴールは富良野となる。
砂川大橋でを石狩川渡ると砂川の街に入る。砂川駅は札幌と旭川を繋ぐ函館本線の駅、ちょうど札幌行きのスーパーカムイが出発していった。
砂川から上砂川へ。砂川の街を抜け、一直線に進む道路の横には、1994年に廃線となった函館本線上砂川支線の線路跡がずーと平行していく。
上砂川町に入って、駅跡を辿りながら山へ向かっていく。整備された道幅の広い道、街並みの中を突き抜けると旧上砂川駅に到着した。
上砂川駅跡に到着 駅舎は昔のまま(向きが変わっているが) 悲別駅の表記もかつてのままである。
『悲別駅』というのは1984年に放送された倉本聡脚本「昨日、悲別で」のドラマのモデルとなった駅。(ドラマは見たことはなかったけれど)
駅舎内には写真や今のイベント情報など、きれいに展示されている。
新十津川駅に続き、上砂川駅の昔の写真を探し出してきた。1986年、朱色のキハ40が走り、石炭貨車もしっかりと働いていた。当時はなんとも思っていなかった景色が今となってはとても貴重だったと気づく。
上砂川駅のすぐ近くには旧三井砂川炭鉱の中央立坑櫓がある。炭鉱閉山後には「地下無重力実験センター」で地下700m以上の落差を利用して、無重力の試験が行われていた(自由落下時間12秒くらい)が、すでに廃止されて、櫓だけが昔のまま聳えている。
上砂川の探訪を終え歌志内側へ。上砂川支線と同じく、砂川駅を起点とする歌志内線が山を挟んで走っていた。上砂川からちょっとした峠を越えると歌志内線の文珠駅跡に着く。この道も昔歩いた事があった。
歌志内市は日本一人口が少ない市で、現在の人口は3,740人とのこと。
歌志内線跡はサイクリングロードとなっている。線路跡の道を進み、「道の駅うたしないチロルの湯」からさらに奥へすすみ歌志内駅跡へ。
歌志内市街からさらに上り、かつての炭鉱繁栄の名残の「悲別ロマン座」がある。そして、そのすぐ先に延長1025mの新歌志内トンネルの抗口となる。このトンネルを抜けると、また別のかつての炭鉱地域へ出る。
新歌志内トンネルを抜けて勢い良く下るとR38に合流する。ここから富良野へ空知川に沿ってゆく。
茂尻駅、平岸駅と根室本線の駅に寄ってゆきながら、炭鉱の名残を見て回る。芦別に向けて緩やかに下っていくR38は思いの外交通量が少ない。
それでも芦別の街に近づけば賑やかになってきた。ちょうど昼時となり「道の駅スタープラザ芦別」のレストランへ。芦別名物の「ガタタンラーメン」と「ガタタン焼きそば」をいただいた。いろんな具の入った、とろみをつけた塩味の中華スープ。神奈川の「サンマーメン」に近さを感じる。
朝からどんよりとした雲の下を走ってきて天気が心配だったが、なんとか夕方までは大丈夫そうなので先へ進むことにする。(ここからは1・2時間ごとには列車があるのでいざというときでもなんとななるとも考えて)
午後のスタート後は芦別駅、上芦別駅、野花南駅と駅巡りで行く。
野花南駅を過ぎると富良野までは、滝里ダム湖の道となる。ダム湖への標高差を上り、野花南トンネルを抜けるとダム湖が拡がり滝里ダムが奥に見えてきた。その先、奔茂尻トンネル、滝里ダム資料館と湖側に広い歩道がずーっと続いているので、景色の良い歩道で行く。
のんびりと走っていると、いきなり横で「ガサガサガサッ」と大きな音と何かが動いてびっくり。道端で休んでいた子エゾシカが飛び跳ねて、土手の下へ逃げていった。そこで止まっていたので写真を撮る。ここでエゾシカに出会えるとは思ってなかったので嬉しかった。歌志内の街中と、この後でもキタキツネにも出会えて北海道に来た実感がする。
先の野花南駅はダム建設により路線が変更され、旧滝里駅は廃止となり、次の駅が島ノ下駅となる。
道は空知川を橋で2回右岸左岸と渡り、旧道に下ると島ノ下駅に着く。ちょうどその時、雨が降ってきた。
雨は小雨で抜けていったので、あとは富良野駅まで。富良野に近づくと路面がじっとりと濡れていて、直前まで雨が降ったいたようだ。
富良野の街中で夜の酒とつまみをゲットして富良野駅でゴール。富良野駅からは(標高差が200m以上あるので)タクシーで新富良野プリンスホテルへ。
新富良野プリンスホテルに宿泊するのは20数年ぶり。温泉ができていたり、いろいろと施設が充実していた。
夕食は宿泊プランセットのは館内の居酒屋で、一人3,000円分でオーバー分は別会計となるシステムだったけれど、思いの外コストパフォーマンスが高くて、とても良かった。