14/07/18 奥尻島・道南ツーリング2日目-奥尻島一周
7/18(金)晴 奥尻-球島山-神威脇-青苗-鍋釣岩-奥尻-宮津 70km ルート図
昨晩奥尻に上陸して翌早朝。宿泊した浜旅館は奥尻島の幹線道路に面しているが、朝から道を行き交う車の音が多いように感じた。奥尻港発0650の江差行きの航路があるので、そのフェリーに乗るため人が多いのかなと。
朝食は、朝からどーんとイカ刺しがでた。
さて今日のルート、奥尻島での行動日程は、今日一日と明日午前中と時間が使える。当初は今日は南側、明日は北側と考えていたけど、明日は天気が下り坂となりそうなので、10kmほど予定距離が長くなるけれど明日予定だった球島山展望台を組み込むことにした。
奥尻島を反時計回りに出発。奥尻港から宮津地区に北上し、そこから内陸に入り、まずは球島展望台へ向かう。
標高300mくらいまで急坂が続く。天気は良いのだが、良すぎて背中に当たる日差しが暑い。所々の日陰で休みながら上っていく。
道の先数十m先に小動物が走っていった。キタキツネ?かと思ったが、後で知った情報では奥尻島にはヒグマもエゾシカもキタキツネをいないとのこと。どうやらタヌキ?だったのだと思う。
標高300mまで上り、高台に出ると牧草地が広がる。一番高い場所の見晴らしの良さそうな丘の上に茶色い牛がたむろっていた。
牧場の中を上っていけば、島の尾根に近づいていることが感じられる。球島展望台の標識で脇道を少し上って、最後は階段で展望台へ。標高370mからの360°のパノラマが広がる。
西側は日本海。北東側は北海道瀬棚方向。視点を下に下ろせば奥尻地区の鍋釣岩も見える。南側の山は奥尻島の最高峰の神威山で自衛隊の施設となっている。
展望台を後にして島の西岸へ。下りメインだけれど100m弱の上り返しがある。GPSのルート自動検索で旧道の八十八曲にルートが表示されていたけれど、その道の分岐点となる場所も分からなかった。
新道バイパスの広々とした道、人家は見えず、緑々の森と青々とした海を見ながら西岸へ一気に下っていく。
岸が近づき、眼下に道とトンネルが見えてきた。幌内川の谷に合流すると最後は緩やかな下り坂。ここはかつての幌内温泉であるが、先の地震・津波で今は姿はない。
海に出たら海岸沿いのフラットロード。現役の神威脇温泉から高台に上って、ホテル緑館の脇道を入れば奥尻ワイナリー。 ここでは2リットルの「奥尻の水」を購入する。
戻って島最大規模のホテル緑館。島唯一の大ホテルなので団体さんはほとんどここに宿泊すると思われる。 ホテル前に足湯があるので、しばしつかって足の疲れをとる。真っ茶色の湯がこんこんと湧き出ている。
すぐ近くに北追浜公園がある。
ここからは島一番の絶景コース。神居岩、カブト岩、モッ立岩、ホヤ岩、千畳浜海岸とつづく。この辺りは海からすぐ崖になる地形。1,2車線の道で行き交う車はわずかだ。
正午過ぎ、南方向に飛行機が着陸態勢で旋回していくのを見た。
道は海岸線沿いから70mの高台に上って、島の南端青苗方面へ続く。ここは日差しも厳しく坂もきつく、今日一番の苦行区間だった。ピークのスノーシェルターを抜けると、山側に牧場、海側に水田が広がる。日本の離島では最北限の稲作地帯である。
奥尻空港に寄り道、新しくきれいなターミナルへ。奥尻空港の定期便は函館空港との(函館1150-1220奥尻奥尻1250-1320函館)スケジュールの1便のみ。
さっき見かけた飛行機がちょうど折り返しの準備中だった。2階の展望デッキで離陸まで見学、小さなプロペラ機が東に向けて離陸していった。
空港から坂を下ると青苗の街。潮騒食堂さんに向かう。お仕事の人や家族連れでほぼ満席だったが、ちょうど座敷の一卓が空いていた。今日の昼の楽しみにしていた生うに丼定食をいただく。
昼食後に奥尻島津波館へ。21年前の1993年7月12日に発生した北海道南西沖地震による災害の記憶を後世に伝える施設。当時、生まれてはじめて「大津波警報」の言葉を聞いたことが衝撃的だった。
館内には多くの展示があるが、当時の記憶では「青苗地区」の印象しかなかったけれど、津波の被害は島全体であったことを知り。また震源地が非常に近くの海域であったことから、津波の発生の経緯、波の高さの様子が時系列に体感できたことが意義深かった。
地震から20年が経ち、青苗地区もきれいに再建され、高台に続く避難路もあちこちに整備されている。
青苗からは島の東海岸を北上。東側には集落が点在している。追い風に乗ってグングンと進み、奥尻島の一番の名所、鍋釣岩へ。ちょうどフェリーで来島した観光客の団体が来ていた。
今日の出発地、奥尻の街まで戻ってきた。ここでセイコマを発見!数年前からあったのだけれど全然知らなかった。知っていれば昨晩買い物に来たのだけれど。
奥尻港フェリーターミナルに立ち寄り、土産を買って発送の手続きをした。ちょうど江差行のフェリーが出航時刻でうにまる君が見送りに出ていた。
港からラスト4kmほど走って、今晩の宿「御宿きくち」に到着。夕食はアワビ、ウニ鍋、イカ刺しなどとても豪華で美味しかった。