8/15(水) 曇時々晴 小樽-余市-美国-積丹岬-神居岬-神恵内-盃温泉 110km ルート図
今日は午前中は晴れで午後から曇、夕方から雨とのこと。積丹半島をぐるっと約100キロ巡る予定なので、早いうちに走ろうと6:50に出発することにした。朝食はセイコーマートのサンドイッチとカツゲンで元気をつけた。
通常、半島を走るときは時計回り(海岸沿い)を選択するが、今回のルートは、9年前に半分ほど時計回りに回っているため、今回はあえて、反時計回りに行くことに。この9年の間に積丹半島の道がどれだけ整備が進んだかの確認と「積丹の生うに丼♪」が今日の目的た。
早朝の小樽市街を抜け、小樽郊外の住宅地を100メートル上って越えて、塩谷の海岸に出る。すでにこの頃から雲が厚くなり始めた。
塩谷に続く蘭島には海水浴場がある。この場を舞台に物語を書いたことがある(9年前の10月に取材旅行で訪れている)ので、当時を懐かしく思いちょっと寄り道。真夏の今は、たくさんの海水浴客でにぎわっていた。
余市には道の駅があるが、9時の開館前だったので、スタンプとカントリーサインマグネットはあきらめた。今回の旅は、道の駅を訪れる機会が少ない。
余市郊外で、また100メートルの峠を越えて古平町へ。トンネルは整備され、痛ましい事故のあった豊浜トンネルは作り変えられ、2228メートルの長大トンネルになっていた。トンネル出口にある慰霊碑の前で黙祷する。
美国には10時半に到着。古平あたりから「生うに丼」ののぼりが目に付くが、まだお昼には早いので、積丹の集落まで走ることにする。
美国の市街あたりで雲が切れ、良い天気になる。島武意海岸への道道913号の200メートル峠越えは、暑いものとなった。ただし、おかげで島武意海岸では、見事な「積丹ブルー」を眺めることができた。
島武意海岸は断崖絶壁の海岸で、海を眺めるには、いったん65メートルのぼって、崖の上のトンネルを抜ける必要がある。この激坂はかなりこたえた。また、海岸にでるには、崖を階段で下る必要があるが、ここはよい景色に励まされ、気分よく下り・上りができた。
島武意海岸から積丹の町までは数キロ。9年前は「岬の湯しゃこたん」まで走ったので、これで積丹半島を一周したことになる。
積丹の町にはうに丼の店が並び、どこも観光客で大賑わい。口コミの高い店は行列する必要があるが、時間が惜しいので、すぐに入れる店にした。今回、最も楽しみにしていた「生うに丼♪」。バフンウニ+ムラサキウニのハーフ&ハーフで3400円(バフンウニのみだとさらに500円高くなる)もするが、ウニの量を考えれば、やっぱり積丹のウニ丼が最もコストパフォーマンスが高い。ちなみに、色が濃い方がバフンウニで、薄い方がムラサキウニである。味はどちらもたいして変わらない。ぺろりと完食。
昼食を終えると、また空が曇ってきたが、まだ雨は降らなそうなので、神威岬に寄り道する。9年前に比べ、遊歩道が整備されていた。岩内側からも訪れることができるようになり、また、トンネルも整備されたためか、観光客もたくさんいた。曇っていたので「積丹ブルー」ではなかったが、海の景色を楽しんだ。
神威岬から先は、クルマが激減した。積丹に来る人は小樽周りがメインでそのまま引き返す、ということなのだろう。岩内周りは、やはり今でも厳しい道なのだ。
けれども、思っていた以上に、岩内側の積丹岬も整備されていた。危険な狭いトンネルはすべて新しくなり、自転車が余裕ですれ違えるほどの歩道がつけられ、1000メートル越えは当たり前、2000メートル越えのトンネルも珍しくない。トンネル内の歩道は、基本、向かって左側についていたので車線変更することもなく、またトンネル内の平らな走りやすい歩道は、快適すぎて思わず眠くなるほどだ。
ちなみに、私の感覚でいうと、作成年代とトンネル状況は以下のとおりである。
1970年代:歩道などほとんどない危険な狭いトンネル
1980年代:狭い歩道あり
1990年代:歩道は狭いが車道から明確に分離、防護柵あり
2000年代:片側に自転車が余裕ですれ違える広い歩道あり
神恵内村に入ると、なぜか歩道が向かって右側になり、海沿いを走ることができ快適だった。神恵内村北部には民家はなく、積丹最後の道路工事区間とあって、ここの景色は非常に見ごたえがある。
神恵内村の道の駅「オスコイ!かもえない」は、9年前も一部営業だったが、今は完全復活しており、土産物の海産物が売られ、活ホタテ(1つたったの110円!)を、自由に水槽からとることができる。うにの瓶詰がとてもおいしそうだったのが、要冷蔵だったので泣く泣くあきらめた。
さて、ここから先は、9年前、狭く危険なトンネルに泣かされた地域だが、トンネルはすべて封鎖され、高速道路のような見事な橋に生まれ変わっていた。これには心底ビックリ。橋からは、かつてのトンネルと旧道が見えたが、「よくもまあ、あんなところを自転車で走ったもんだ」というぐらい、狭く危険な道だった。
17時に、やっと、本日の宿、泊村・盃温泉の国民宿舎に到着。走行距離110キロ。いくつか峠も越えていたので、ヨレヨレだった。
温泉は、地元の日帰り温泉客で大賑わい。宿泊客もたくさんいた。部屋で休んだ後、温泉に入っているうちに雨がポツポツ降り始めたので、ギリギリ間に合った感じだ。
この盃温泉国民宿舎は、公共の施設とは思えないほど立派で、食事も豪華で、とってもリーズナブル。おすすめである。(ただし、従業員は公務員なので、夜10時にはいっさいの業務が停止する。ま、夜、出かけるようなところもないけれど)。盃温泉郷には、温泉旅館や温泉民宿もあるが、これではみんな、国民宿舎に泊まっちゃうじゃないかと逆に心配になった。さきほどの豪華な橋も、この国民宿舎も、泊原発のおかげなのだろうか?
テレビの天気予報は、今晩から明日にかけて、北海道は大雨、との不穏な予報を流していた。さて、明日は??