8/17(土)晴時々曇 池田-豊頃-昆布刈石-厚内-白糠 91km ルート図 ウェブアルバム (文:高森千穂)
素泊まりなので、まずは朝ご飯用に、近くのセイコーマートでサンドイッチやシュークリーム、カツゲン(北海道限定の乳酸飲料。夏限定の「はっさくカツゲン」を選択)を買いこんだ。朝からガッツリとカロリー補給し、元気に池田を出発した。
今日も朝からとてもよい天気で、天気がいいのは嬉しいが、非常に暑い。池田は内陸部のため、特に暑いのだ。宿のおばちゃんは、暑さのために朝からすでにヨレヨレだった。今日は海岸部の白糠を目指すので、少しは涼しいことを願ってしまう。
広大な畑の間を、追い風に乗って東南方向へ進んでいく。タマネギ、大根、とうもろこしが中心のようだ。まもなく池田町と豊頃町との町境についた。
豊頃町には、大きな町もなければ観光の目玉もない。郵便局がある以外なにもない十弗駅に寄ってから、次の豊頃駅近くのセイコーマートで昼食用のおにぎりを買った。その後、豊頃町唯一(と思われる)の観光資源「ハルニレの木」を見学。豊頃町のカントリーサインはこの木のことだったのかと納得した。ちなみに、豊頃町の市街は、このハルニレの木をもう少し東よりへ十勝川を渡ったあたり(茂岩地区)だったらしい。
海に向かって、畑か牧場か荒れ地か、いずれしかない道を淡々と進んでいく。通る車もほとんどない。新吉野駅付近で、隣の浦幌町に入るが、田舎道にはカントリーサインはなかった。
新吉野駅の先で、国道38号を離れ、道道1038号に入る。道道1038号は今日のメインだ。道の向こうに小高い丘が連なり、その向こうが海であることが感じられる。
途中、1038号を離れ、丘を越えたところで、海岸沿いの国道336号に合流。やっと見えた太平洋は、道東特有の寂しい雰囲気で、久しぶりの北海道の海に大いに盛り上がった。
国道336号はすぐに尽きて、そこから先は、さきほどの道道1038号に合流するまで3キロほどダートが続く。けれども、こここそが、本日のハイライトである。
ダートの急な下りや急な登りは、BDー1ではかなりきつく、押して歩くところも多かったが、「黄金の滝」「昆布刈石展望台」と、浦幌町の観光スポットとなっている。どちらも景観を十分に楽しめて、ダートで怖い思いをした甲斐があった。展望台で、おにぎりを一つ食べた。
道道1038号に合流してからも、断崖絶壁風のすばらしい景色が続く。絶壁を越えると、ガードレールのない海沿いの道になった。ここは非常におすすめ。
厚内の駅に寄り昼食第2弾。近所のおじいさんが巨大な犬を散歩させていたが、この犬に気に入られたようで、しばらく私たちの元に座り込んで動こうとしなかた。頭の一つでもなでてくれることを待っていたのだろうか。なでてあげればよかったと反省。(ちょっと巨大すぎて怖かったので、手が出せませんでした)
厚内からも、しばらくは快適な海岸道路が続き、その後は海岸線を少し離れる。国道38号へ合流したあと、秘境駅・尺別駅に寄った。尺別駅は、国道からわき道へ1キロもそれたところにある駅だが、そもそも国道沿いにも何もなく、駅周辺も廃屋ばかりだ。それでも数軒の家は現役だったので「秘境駅」というのは失礼ではないか? 立地上の問題は、かなりあるが。
次の音別はそれなりの町。かつては音別町だったが、飛び地で釧路市と合併している。ここからは国道をそれ、鉄路と海岸線の間の狭いダート道を進む。ダートで走りにくいが、海が目の前だし、国道のトラック+狭い歩道+数十メートルのアップダウンを考えると、ダートを選んだ方が正解のように思う。このダート、海づり客のお気に入りロードのようだ。つり客に「暑いのに大変だね」と声をかけられた。
ダート道も尽きると国道を走るしかない。白糠町に入ったところで、ローディー老夫婦と遭遇。あと十年もすると、私たちもこんなふうな姿になるんだろうな、と思ってしまった。
M7.8館という、十勝釧路近辺の地震記事を集めた野外展示場を眺めたあと、数キロで、今日の宿・白糠のビジネスホテル「ホテル洸洋」に到着した。ホテルで飼われているシーズ犬に熱烈歓迎された。かわいい。。
15時半と早い到着だったため、まずは近所の銭湯「亀の湯」で汗を流した。ここは、昭和30年代の銭湯風景で、私が子どもの頃行っていた銭湯よりもさらに古かった。地元のおばあちゃんに混じっての楽しいバスタイムとなった。
ホテルにもどってからは洗濯。今回は、コインランドリーのない宿&町が多く、洗濯が欠かせない。
今日の宿は「朝食のみ」としたので、「亀の湯」向かいの寿司屋「鮨金」で、特上寿司+特大ジョッキ(1L)の夕食となった。海辺の町だから寿司にしてみたのだが、特上寿司はお値段2000円とは思えない、すばらしい内容だった。トロサーモン寿司のおいしいことといったら……最高でした。