-2016/07/02再編-
11/21(金) 鳥取空港-鳥取砂丘-岩美-居組-浜坂-桃観峠-余部 60km
ルート図
羽田発6:50の鳥取便に乗るため、4:10に起床し4:40に家を出発。東海道線で横浜駅に行き、京急に乗り換えようとしたが、きた通路は5:30からでシャッターが閉まっていた。あわてて中央口に回り、京急羽田空港行きの快速特急に乗ることが出来た。
自転車を預け、第2ターミナル一番端のスポットまで搭乗口まで500mほど歩く。朝ご飯のカツサンドとおにぎりセットを買ってから搭乗する。シップは最新型の737-800だ。平日のためビジネス客の方が多い。
離陸後都心上空を飛行する。右側の窓からは新宿、池袋のビル群、ビルが立ち並ぶ環七、環八、中央線が見える。横田空港、多摩湖を過ぎると奥多摩へ。秋に訪れた塩山、大弛峠、柳沢峠を下に、遠くは甲府、小淵沢、清里、野辺山、八ヶ岳、諏訪湖、南アルプスと雄大な景色が広がっている。
やがて雲海上の飛行に変わる。鳥取空港へは鳥取をいったん通り過ぎてから左旋回、西から着陸かと思いきや再度旋回して鳥取砂丘上空から着陸した。
飛行機を降りて待つことなく、すぐに自転車が運ばれてきた。到着口前で自転車を組み立てるが、弱い雨が降っていたためバッグに雨カバーをした。
空港を出て、R9鳥取バイパスで東へ向い、近くのコンビニでサイコンの電池と温かいお茶を補給する。鳥取大橋を渡り、千代川河川敷の因幡自転車道へ入る。
自転車道は川沿いから住宅街に入ると高台へ向かう。九十九折れを上り、鳥取砂丘こどもの国から鳥取砂丘の西端に出て、さらに高台の砂丘センターまで上る。まずは展望台から鳥取砂丘の全体を眺めた。
砂の美術館前を通り、鳥取砂丘の中へBD-1を引いて少し入り記念撮影をする。かなり遠くに馬の背が見える。
砂丘会館の先は下り坂で海の近くに出る。県道319号砂丘細川線。左側に海岸が続き、低くたれ込めた雲に弱い雨、波も高く、冬の日本海の雰囲気に包まれる。
岩戸地区からR9に合流して駟馳山峠(しちやまとうげ)を越える。ここから先は浦富海岸ルートで考えていたが、天気がいまいちなので予備ルートの岩美経由にした。岩美の街は南にR9、北にR178が東西に走り、その間を県道で街の中心を南北に結んでいる。そのため郊外店が進出していない街の雰囲気は昔ながら。役場、学校、病院、商店が過不足なくコンパクトにまとまっている感じだ。
岩美からそのままR178へは出ずに、牧谷地区の旧道に入り、山陰本線に近い道でちょっとした峠を越える。
東浜海岸に出ると嬉しいことに陽が差してきた。日本海の荒波が岩場に叩きつけられ、しぶきが輝く様はとてもダイナミックだ。
東浜駅を過ぎ、R178に合流するとしばらく上り坂が続く、ピーク手前に陸上(くがみ)展望台への歩道があるが、この先の余裕時間が見えないのでここはパスとする。
鳥取市から兵庫県新温泉町(しんおんせんちょう)へ。2005年に浜坂町と温泉町が合併して誕生した町だ。この道は但馬漁火ラインと名付けられている。紅葉も残り、道ばたに雪も残っているが、高台から見る日本海がとても美しい。
下りにかかると居組の街が見えてきた。海の中の小山に囲まれた港と、黒い瓦葺きの屋根が立ち並ぶ風景にちょっと感激。居組(いぐみ)の街まで下り、まずは山中にある居組駅に立ち寄った。山間に佇むひっそりとした駅である。
居組の街中に戻り、路地の中をさまよってからR178へ戻る。
居組から浜中までは険しい海岸線の道が続く。ついさっきまで晴れていた空が一気に暗くなり、海の沖からは雷鳴が聞こえてきた、雨が少し降ってきたので穴見トンネルの出口で雨用グローブと靴カバーの完全装備にした。
諸寄から地図には出ていない真新しいトンネル(今年開通した塩谷・城山トンネル)で浜坂へ向う。
トンネルと抜けて、浜坂港に出ると海側から明らかに不穏な黒い雲がやってきた。そしてすぐに雨が降り出し、いきなりの豪雨になる。幸いなことにすぐ近くが浜坂駅だったので駅の軒先に非難。大粒の雨と突風でいろんな物が飛んでいく。寒冷前線の通過だ。しばらく身動きが取れそうもないので、駅前の喫茶店でゆっくりとお昼にした。
1時間ほど休憩すると、雨が上がったのでスタート。しかし市街地を抜けると再び強い雨が降り出してきたので山陰本線のガード下で雨宿り。
雨が弱まったところで先に進み但馬御火浦の分岐点に着いた。予定では但馬御火浦の道で余部まで行く予定だったが、海側には黒い雲が流れていて、雨もしばらく続きそうなので、あきらめて最短コースで国道をそのまま進むことにした。
久谷地区の神社で再び雨宿りしてから桃観峠へ上りにかかる。ここでも道端には雪が残っていた。さっきまでの雨もいつのまにか上がり、やがて青空が見え始めてきた。
桃観トンネルで桃観峠を抜けると香美町(かみちょう)に入る。なだらかな下り坂を下ればもう今日の目的地の余部(あまるべ)である。国道を離れて余部の街中の細い道へ。しばらく進むと、前方ななめ45°上からいきなり余部鉄橋の雄姿が現れた。
余部鉄橋は、山陰本線の名勝地。明治45開通した、長さ約300m、高さ約40m、11基の橋脚のトレッスル橋である。今から20年ほど前に列車で、この鉄橋を渡ったことがあるが、ぜひ自転車で訪れたいと思い、今回のツーリングの初日の目的地とした。
1986年の列車転落事故もあったが、今は架け替えのため工事が進められ、2本の橋脚の建設が進んでいる。
いったん宿で荷物を置き、海側の高台で写真を撮った後、餘部駅へ。駅の入り口にBD-1を置いて、駅まで階段と坂道で上った。
鉄橋のほぼ真下の
民宿旅館川戸屋
に到着。そして夕食は「カニすき」。一人1匹ずつの松葉ガニを、しゃぶしゃぶにしたり、刺身のまま食した。これまで食べたカニはなんだったんだろうという美味しさだった。
宿の部屋の窓からは見上げるようにして餘部鉄橋が見える。1時間に1本ほどガタンゴトンと音を立てながら、ゆっくりした速度で列車が通過していった。
時刻表で通過時間を待っていたが、風が強くて列車が遅れている模様で、何回かシャッターチャンスを逃してしまい、ようやく撮れた写真が1枚だけだった。
今日は朝早かったので、松葉ガニの余韻に浸りつつあっという間に寝てしまった。