08/10/04 大弛峠

2018年3月20日サイクリング

10/04(土) 塩山駅-牧丘-柳平塩山線-琴川ダム-大弛峠-塩山温泉 晴 70km 地図
大弛(おおだるみ)峠。標高2,360mの峠で山梨県と長野県との県境である。自家用車で行くことが出来る峠としては日本で一番標高が高く、自転車乗りも多く訪れているので、いつかは行きたいなと思っていたところ、ちょうどロボさんが企画してくれたので行くことに決めた。
峠までのルートは、塩山駅から走り始めると標高差は2,000m弱で、ヤビツ峠(名古木~峠)の標高差650mの3回分にほぼ相当する。
塩山駅に8時に着くためには、かなり早起きしないと行けないので、前日に移動して塩山温泉に宿泊することにした。ところが予定日の5日の天気が思わしくなく、延期の確率が高くなった。次週は予定があるので、急遽4日に自分たちだけで大弛峠を目指すことにした。
当日の朝は5時半に起き、6時前に家を出て、町田、八王子で乗り換え8:50塩山駅に到着。北口に出て自転車を組み立てる。他にも数台の自転車がいた。


[09:00 0397m][09:03 0400m]
9時ちょうど塩山駅からスタート。まず、今晩宿泊する塩山温泉の旅館に行き、着替えやパソコン類の不要な荷物預けた。しかし電源アダプタだけはバッグに入れっぱなしだった。

塩山温泉街から県道38号で北へ向かう。セブンイレブンでサンドウィッチとおにぎりセット、そしてお茶2リットルをボトル4本に入れる。塩山駅にいた青ジャージのチーム(以降「4人組」と記す)が通り過ぎていった。

市街を抜け、恵林寺、信玄館を過ぎるとR140に合流、交差点には峠方面の最後のコンビニがある。橋を渡りすぐ右側の県道210号に移ると山梨市(旧牧丘町)に入る。

焼山峠ルートが分岐する交差点を直進する。当初は焼山峠ルートも考えていたが、今日は出発時間が遅いので最短ルートの杣口林道コースとした。ところが、帰ってきて調べたら焼山峠ルートは通行止めらしくラッキーだった。→
情報

[09:37 0500m]
牧丘の街中から本格的な坂が始まる。小学校では賑やかに運動会が行われていた。標高500mでひとまず小休止にして、お茶を軽く口に含んだ。ここからの上りは、いつものように標高100mごとに小休止をしていった。道の両側にはぶどう畑が続き、実ったぶどうがずらりとぶら下がっている。今日は涼しいかと思って、やや厚手の長袖を着てきたが、日差しがもろに背中にあたり暑いのでTシャツ1枚になった。

[09:49 0600m]
右手は1段低くなっていて、のどかな風景が拡がる。山に向かってまっすぐ伸びる道を淡々と上っていく。

[10:03 0700m]
まっすぐな道が終わり、山裾に近づいてきた。神社で休憩していた4人組がちょうど出発して、私たちのすぐ後ろに着き、同じペースで上っていく。

[10:16 0800m]
800mでの休憩地点で4人組が先行する。「なし」の無人販売、杣口浄水場、ゲートなどを過ぎると、いよいよ山道に入っていく。ぽつんと現れる食事処には、このコースの最後の自販機があるが、まだボトルに余裕があるので補給せずに先に進んだ。

[10:30 0900m]
杣口林道起点に到着。クリスタルラインの案内板が立てられている。杣口林道は今年の4月から県道柳平塩山線へと変わり、前に来られた方の写真に写っていた「杣口林道」の標識は撤去されていた。

[10:46 1000m]
県道とはなったが雰囲気は林道そのもの。森の中に入って日差しが和らいで、気分が乗ってくる。このころはまだまだ余裕だった。

[11:03 1100m]
スタートから2時間経過し、1ヤビツ分上ってきたので、ここで1回目の昼食にする。サンドウィッチを食べていると4人組が通り過ぎていった。長いことは休まずに再スタート。林道を淡々と上り続けていく。

[11:21 1200m]
しばらく森の中を上っていくと、やがて尾根を回る道となって視界が開けてくる。ここからは上ってきた牧丘と塩山方面が見晴らせるが霞んでいてよく見えなかった。

[11:37 1300m]
次は谷を大きく回っていく。見上げる山のスケールが大きくなってきた。対面の山の斜面に、これから向かう道が遠くに見え、4人組の1人が走っているのが見えた。

[11:53 1400m]
谷を回り込み水場を過ぎてさらに上へ進むと、山の間に琴川ダムが見えてきた。ちょっと前に後ろの方に小さく見えていたロードのチームにあっという間に抜かれる。
ダムの横まで登り着くと案内板がある。左は鳥居峠広場、右が琴川ダム、湖岸広場、展望広場になる。
坂を下り、クリスタルライン・焼山峠・乙女高原に分岐する交差点の先に牧丘第一小学校柳平分校がある。日本で一番標高の高い所にある小学校だ。

[12:11 1500m]
分校で小休憩。道路の反対側で犬がワンワンと喜んでいるように吠えていた。ここで2回目の昼食にしようかと思っていたが、もう少し上ってからとする。500mlボトル1本が空になっていたので、念のため小学校の水道で水を補給した。
空に向かっていくような坂道を上ると川上牧丘林道のゲートに到着。大弛峠まであと14kmの標識がある。林道に入ると道幅が狭まり、左側に琴川の清流が流れる。右側には牧丘の千貫岩があった。

[12:31 1600m]
琴川の沢と別れて左側の山肌の急坂を上ると、森林の中へ入っていく。淡い緑色の木々に囲まれた道は勾配が緩やかになってきた。

[12:47 1700m]
ほんの僅かな上り坂がしばらく続き、伐採された丸太があちこちに横たわっている。2ヤビツ分上ったので、ここで2回目の昼食にする。道ばたの丸太に腰掛けて食べていると。4人組の3人がやってきて、「あと1人見かけましたか」と聞かれた。各自それぞれのペースで走っているらしい。森を抜けて視界が開けてくると、峠まであと10kmとなる。

[13:17 1800m]
あちこちで真っ赤に紅葉した木を見かけるようになり、目の前には雄大な金峰山五丈岩が姿を見せてきた。いよいよ高山地帯へ突入する。
道が広くなっているところで4人組が休憩&マッサージ中。国分寺から来た方で、大弛峠は初めてとのこと。ひとまずお先に行かせてもらう。

[13:34 1900m]
標高で言うと3ヤビツ目の蓑毛だ。なんとなく気分も楽になる。紅葉も色づきが増してきて、あと5kmの標識で少し休憩。

[13:51 2000m]
再び森の中へと入り、薄緑の木の中を淡々と上る。4人組の2人に抜かれた。
太ももの内側がピクピクっとしてきたのでいったん休憩。気圧は800hpaを切っていてなんとなく空気の薄さを感じる。いつもの力で上っていても、心拍数が増えているのが分かる。

[14:05 2100m]
前に見える山の左側は晴れているが、右側はしっかり雲がかかっていて、山の天気の複雑さを感じる。峠まであと3km、2150m地点は、3ヤビツ目の菜ノ花台。森を抜け現れたのは朝日岳と眼下一面の樹海だ。

[14:25 2200m]
あと2km。木製のガードレールの九十九折りを上ると、谷を挟んだ向い側の標高の一番低いところに道が伸びている。ようやく大弛峠が見えてきた。
あと1kmを通過。酸素不足のせいか、僅かに酔っぱらっているような気分である。

[14:42 2300m]
谷をぐるりと回りつつ少しずつ峠に近づいていく。一部で道路工事中であるのと、登山客の自動車がずらりと駐車されているので注意しながら最後の一踏ん張りだ。

[14:51 2353m]
大弛峠へ到着。塩山駅から35km、5時間50分の道のりだった。峠付近は多くの登山客で賑わっている。
雲がかかっているが、少しは見晴らしもありそうなので夢の庭園へ向かう。階段や木道で約15分、さらに100m位登ると夢の庭園に到着。「高山植物と巨石と灌木が巧みに配置されている」と案内板に書かれていた。
雲がだいぶかかっていて、遠くの山々までは見えなかったが、一時太陽が現れると周りの紅葉した木々が素晴らしい色彩に輝いて見えた。

峠まで戻ると4人組が勢揃いしていたので、「大弛」の標識をバックに、お互いに写真を撮ってもらう。峠の先は長野県川上村となり、道はダートになっている。道の奥からオフロードバイクが何台もやってきた。

[15:33]
15時30分、大弛峠を後にして帰路につく。帰り道は2時間くらいかかるので、今の時期だと下に着くのはちょうど日没くらいか。ジャケットと指先までのグローブをしたが、手がかじかんでくので、所々で手を温めながら下った。
琴川ダムに着く頃には、太陽は山に沈み、杣口林道は薄暗い中だった。あと30分遅かったらちょっと怖かったかもしれない。


[17:36]
峠から2時間かかって塩山温泉に到着。温泉街を少し迂回して今日の宿の井筒屋に到着した。
温泉に入って、ご飯を食べて、ビールを飲んで過ごしているうちに疲れが一気にやってきた。