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7/2(土) 100km 晴時々曇
層雲峡-銀河・流星の滝-銀河トンネル-新大函トンネル-大函-大雪ダム-大雪湖-樹海トンネル-R273-高原大橋-大雪大橋-三国大橋-三国トンネル-三国峠-十勝三股-幌加-タウシュベツ橋梁-糠平湖-士幌線鉄道資料館-糠平-幌鹿峠-山田温泉-然別湖
今日は然別湖まで約100km走る予定。さらに三国峠と幌鹿峠の2つの峠を越えるため朝早く出発することとした。宿の朝食はおにぎりに変更してもらった。
◆層雲峡6:05(3km)6:20銀河の滝
朝早いとはいっても、日の出が4時前なので、もうすっかり日は高く上っている。
層雲峡ロープウェイの始発が6:00。何台かの観光バスが駅へ向かっていた。晴れているが山の上のほうは雲に隠れている。
すでに開いている食堂の前の自販機で水を購入して(この先は三国峠まで補給箇所を見かけなかった)、銀河の滝・流星の滝へ。銀河トンネルの手前を右に入ってすぐ先にある。滝を眺めながらおにぎりを一つ食べる。少し山に登ると双瀑台から二つの滝を見ることができるのだが、これからの長い道のりを考えて今日はパス。
◆銀河の滝6:35(10km)7:30大雪ダム
銀河トンネル入口まで戻ってトンネルへ。このトンネルは長さ3,388m、右側にのみ歩道がある。
銀河トンネルを抜けたところで遊歩道へ入る。この道は旧国道で銀河の滝からつながっていたのだが土砂崩れのため途中で通行止めとなっている。数百m川下へ戻るかたちでゲートまでゆくと神削壁と、その先の土砂崩れの様子が良く見えた。
新大函トンネルを抜けて大函へ。売店があるが朝早いためまだ営業していない。見学してからさあ行こうとすると、大きな角の生えたエゾ鹿が1頭近くに現れた。こちらを見てびっくりしたようで固まってしまっている。数十秒のにらめっこの後、川の奥のほうへ走っていった。
大函から大雪ダムまでは100mほどの登り。日本最大級の大きさのロックフィルダムの上まで行く。展望所でダムの案内放送を聞きながら、残りのおにぎりを食べて一休み。
◆大雪ダム7:40(9km)8:20大雪大橋
大雪ダムの手前で石北峠・北見方面へのR39と分かれたため、ここからは交通量が少なくなる。ダムを渡りきると樹海トンネルへ。ここからは大雪湖に沿ってしばらく走るのだが、高原大橋までは湖より離れて細かいアップダウンが続く。歩道があり舗装状態が良くて走りやすい。
湖畔橋の先で分岐する湖沿いの道があることを地図で見つけていたが、情報がなかったためこの道へは入らなかった。しばらく舗装されているのが見えていたが、高原大橋手前で合流したときはダート道となっていた。
高原大橋で湖をぐるりと回るように進行方向を東に向ける。左側は大雪湖だが水が少なく中央部にのみ水が流れている川になっている。
望渓橋までくると湖面からだいぶ登っており、眼下に見える湖と対岸の山の斜面の神秘的な風景が大雪大橋まで続く。
◆大雪大橋8:20(12km)9:35三国峠
大雪大橋を渡ると道は大雪湖から離れて三国峠へ。朝、層雲峡付近の交通情報で「三国峠は霧」と表示されていたように次第に空が雲に覆われてきた。三国橋では「ユニ石狩岳登山口」の看板が見かける。「ユニ」って何だ?と思ったが漢字では「由仁」と書くらしい。森の中へ消えてゆく道のほうに見える山々のどれかなのであろう。
三国峠までは3%位の坂が延々と続く。このような緩やかで長距離の坂は日本でもそうそうない。速度は出ないが登っているときはあまり坂道という気はしない。1km程の直線の終わりで振り返ると、下り道の先に大雪山が雄大な姿を現していた。逆コースだったらさぞかし見事だろう。
標高も1000mを越えた。三国大橋から望岳橋までは左側に旧道の後も見ることができる。望岳橋のカーブを過ぎればトンネルの入り口が姿を現す。あと一息である。
三国トンネルは長さ1.2km。トンネル内の幅に余裕はないが、通る車も少なかったため一気に走り抜けることができた。
トンネルを抜けたすぐ先が三国峠PA、標高1150m、道内の国道の最高地点である。目の前に飛び込んできた景色は、三国峠から十勝三股盆地に広がる日本一大きな山麓緩斜面である。一面の樹海には一本の道だけが走っている。
PAには売店があり食事も取れるが、まだ時間も早く、三股で食事の予定なので水だけ買ってスナック菓子を食べた。また、下りの寒さに備えてゴアテックスのレインウェアを着る。
◆三国峠10:00(13km)10:45十勝三股
ここからは一気に下りたいところであるが、有名な松見大橋があるのでゆっくりと下りつつ写真を撮りながら降りてゆく。三国峠橋から見る松見大橋は樹海をバックに大きなカーブを描いている。
下るにつれて再び天気が良くなってきた。道端にはルピナスがところどころ咲き、横道の奥には鹿の姿もちらほら。その先ではキタキツネが道端に顔を覗かせていた。朝の鹿と同じようにしばらくにらめっこ。何ももらえないことを察したのか奥に消えていった。標高700mまでのダウンヒルを楽しみ、道の両側が開けてくると十勝三股である。
十勝三股、旧国鉄士幌線の終着駅があった。かつては1000人以上の人口があったそうだが、今ではたった2世帯のみの集落である。そのうちの1軒が「三股山荘」。ここで昼食にする。ちなみに層雲峡から糠平までの間では三国峠PAとここしか食事および水もの取れるところはないと思われる。
この周辺はルピナスの群生地としても有名で、満開のルピナスが一面に見渡すことができた。
◆十勝三股11:30(14km)12:30タウシュベツ川橋梁
ここから糠平までは士幌線の廃線跡へ。事前に「ひがし大雪アーチ橋散策地図」(NPOひがし大雪アーチ橋友の会)を入手しておいたので、その地図を見ながら残されたアーチ橋や駅跡を訪れていく。
三股からも下り道は続き、幌加温泉入口を過ぎて1km弱、道から100m位奥に入って場所からまず第六音更川橋梁を見る。そしてさらに先の国道の橋からは第五音更川橋梁も見える。
このあたりで停まって地図を見ていたとき、私の目の前を鹿が横断していったそうだが、まったく気がつかなかった。
北海道開発局幌加除雪ステーション横の道を入ると幌加駅跡があり、レールが一部残されている。また駅の前後、線路跡は散策路となっているようだ。
次はいよいよタウシュベツ川橋梁へ、丸山橋の手前から糠平三股林道へ入るが、林道入口に「ヒグマ出没注意 5月10日、18日」の立て札が立てられていた。
林道入口からタウシュベツまでは約4kmのダート道である。途中アップダウンが2回ほどあり、一部の場所はジャリが粗いため押して歩くこともあった。今では有名な観光地となってきたため数台の車と行き違う。
あと1kmほどの場所からは線路跡の道となり、まっすぐな道が橋梁まで続いている。駐車場に自転車を止め、歩いて湖畔まで行くとタウシュベツ川橋梁が姿を現す。
タウシュベツ川橋梁をはじめとする士幌線跡、「北海道遺産旧国鉄士幌線コンクリートアーチ橋梁群」についてはこちらのページで。
◆タウシュベツ川橋梁13:00(16km)14:15糠平
林道を戻り丸山橋から糠平湖の西岸を行く、3kmの直線道路を含む快適な道が続く。まず、メトセップ展望台からは遠くにタウシュベツ橋梁を見ることができる。次の白樺橋から五の沢橋梁が近くに見えるのだが木々に遮られて見えなかった。その先の三の沢橋からは三の沢橋梁はすぐ近くに見える。現在、遊歩道工事中で、まもなくここから糠平までつながる予定らしい。
糠平に近づき、士幌線の糠平川橋梁から糠平までの遊歩道は完成しているのでそちらへ行ってみたかったが、道からの入り口が分からず(ないのかな?)、そのまま然別湖へ行く交差点から下ると糠平温泉街に着く。
糠平では上士幌町鉄道資料館へ、ここは糠平駅跡である。ここでは士幌線の歴史や運転台からのビデオを見た。
◆糠平15:00(9km)16:40幌鹿峠
さて、ここからが今日の一番の難所。幌鹿峠まで標高差560mを登らなければならない。平均勾配が6.2%、これまでのデータから平均速度を5.7km/hと推定した。そうなると幌鹿峠までは1時間35分で到着する計算となる。
先ほど下ってきた道を登り道道85号へ。木々に囲まれた急勾配、急カーブの多い道が続く。登り始めてすぐ体が熱くなってきたので長袖は脱いで半そでに。景色が変わらないのでGPSの標高表示を見て、あと残り○mと確認しながら登ってゆく。
この一体は糠平温泉スキー場なのでリフトやロッジが点在している。冬場はこの道はスキーコースの一つなのだろうか。
標高が800m、900mとなってくると若干坂も緩やかになり、遠くまで見通せるような場所もあるが霧が立ち込めてきた。糠平から走り始めて、計画時間の1時間35分を5分オーバーして1時間40分で幌鹿峠、標高1081mに到着。ここまでくればもう安心である。
◆幌鹿峠16:45(14km)17:30然別湖
再び防寒対策をして然別湖まで向かう。山田温泉を過ぎ、キャンプ場までくると湖の北端である。ここから湖畔沿いに走り、然別湖にはほぼ予定通りの時間に着くことができた。今日の宿は「ホテル福原」である。
たまたま今日は「白蛇姫まつり」が行われる日で賑やかだった。夜8時から湖畔の広場で白蛇姫舞、帯広カムイトウウポポ保存会によるムックリ演奏とアイヌ民族舞踊、あとオショロコマ鍋無料提供が行われ、またゲストとして山口県の「岩国白蛇保存会」の方も参加していた。