サッポロビール★「箱根駅伝缶」第99回(2023) -20年の歴史を振り返る-
箱根駅伝80回大会から発売が開始されたサッポロ生ビール黒ラベル箱根駅伝缶は、今回で20年となりました。この20本の缶ビールにはどのようなデザインの変遷があったのかを解説します。
第99回箱根駅伝缶「ラベルアート」
第99回大会の箱根駅伝缶は、これまでにない大胆なデザインとなりました。山下良平さんによるラベルアート(リンク)をメインに、下に襷カラーと大学名が並びます。走る姿と色彩による躍動感がすごいですね。
ということで、これまでの分類には含まれませんので、新たに「ラベルアート缶」と呼ぶことにします。
で、このラベルアートですが、鮮やかな色彩で描かれていますが、なんとなく各大学の色で配色されているのではないかと勝手にイメージして、大学名を追記してみました。ちょっと厳しいかな?
襷カラーと大学名は下に横並びとなりました。ここは90回缶の下部と同じですので100回缶への布石を打ったのかもしれません。
箱根駅伝のロゴもやや大きくなりましたが、「第99回東京箱根間往復大学駅伝競走」の文字はかなり小さいです。次は100回大会を迎えるのですから、99回であることをもっとアピールしてほしかったところです。
箱根駅伝缶の歴史
それでは、これまでの歴史を振り返っていきましょう。(※昨年の記事に追加および修正)
デザインで見る箱根駅伝缶の今昔物語
■(80-81)初期 イニシャル・カラー
第80回 優勝:駒澤大学 2位:東海大学 3位:亜細亜大学
第81回 優勝:駒澤大学 2位:日本体育大学 3位:日本大学
初めて発売された、第80回の缶は、どこかでたまたま見かけて購入しました。「箱根駅伝」のロゴマークの周りに、円形のチームカラーロゴにイニシャルというシンプルなデザインでした。
2年目の第81回も同様のデザイン。KIOSKでたまたま見かけたところを入手したとメモに残っていました。しかし、その後誤って捨ててしまいまい今は手元にありません。当時撮影した画像が1枚あるだけです。(´;ω;`)ウッ…
■(82)元祖ストライプ
第82回 優勝:亜細亜大学 2位:山梨学院大学 3位:日本大学
第82回缶は駅伝缶の歴史上、異彩を放つ、大胆なデザイン変更がされました。放射状のストライプに襷渡しの選手の画が重なります。
インパクト抜群でしたが、ストライプの色の順番が純粋なチーム順でない気がします。チーム名も缶の下部に小さく描かれているだけで、完成度としては一番悪い!というのが率直な感想です。
そして選手の体格ですが、昨今の選手像と比べると、ずいぶんとがっしりしていますねww。ユニフォームの造りも違うのかな。でもこの頃は皆そうでしたよね、年月を感じます。
でも、ストライプは後に進化して復活することとなり、第82回は記憶に残る缶となっています。
■(83-87)ユニフォームと襷
■ユニフォーム+襷
第83回 優勝:順天堂大学 2位:日本大学 3位:東海大学
■ユニフォーム+イニシャル+襷
第84回 優勝:駒澤大学 2位:早稲田大学 3位:中央学院大学
第85回 優勝:東洋大学 2位:早稲田大学 3位:日本体育大学
第86回 優勝:東洋大学 2位:駒澤大学 3位:山梨学院大学
第87回 優勝:早稲田大学 2位:東洋大学 3位:駒澤大学
ストライプデザインは1年で終わり、第83回から第87回まで大きな変更はなく安定しました。箱根駅伝缶と言うと、やはりこのユニフォームに襷のデザインを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。この缶が店のケースに並んでいるとすぐ目に付きましたね。(これは一部のマニアの視点かもしれませんが)
その中でも私は第83回のデザイン、中央にピンク色の「箱根駅伝」のロゴが入って周りにチームが並び、襷はユニフォームの形でカット、このスタイルが一番好きです。歴代最高のデザインと思っています。
■(88-90)第2次ストライプ
第88回 優勝:東洋大学 2位:駒澤大学 3位:明治大学
第89回 優勝:日本体育大学 2位:東洋大学 3位:駒澤大学
第90回 優勝:東洋大学 2位:駒澤大学 3位:日本体育大学
5年続いた安定デザインを変更し、あのまさかのストライプが復活。ストライプは直線状となり、チームカラーごとにチーム名が書かれて統一性がなされました。88、89はストライプ前面に劇画調に?選手が描かれています。90回記念大会は1区スタート直後のシルエットでしょうか。
第90回のデザインは目にうるさいストライプを選手のシルエットがうまく調和してすっきりと美しくなりました。私的には第2位ですね。
※89回から金色丸印に「お酒」の文字が追加されました。
■(91-93)チーム名+出場回数+走行フォームロゴ
第91回 優勝:青山学院大学 2位:駒澤大学 3位:東洋大学
第92回 優勝:青山学院大学 2位:東洋大学 3位:駒澤大学
第93回 優勝:青山学院大学 2位:東洋大学 3位:早稲田大学
3年続いたストライプから、各チームごとのデザインへ復帰。斜めのライン上に、チーム名と出場回数、そして選手のシルエットデザインが数種類で描かれています。うーん、文字が多すぎてインパクトが薄いですね。
■(94-97)第3次ストライプ
第94回 優勝:青山学院大学 2位:東洋大学 3位:早稲田大学
第95回 優勝:東海大学 2位:青山学院大学 3位:東洋大学
第96回 優勝:青山学院大学 2位:東海大学 3位:國學院大學
第97回 優勝:駒澤大学 2位:創価大学 3位:東洋大学
そして第94回から、再びストライプが復活。横ストライプとランナーのデザインです。4本並べてみると流れるようなスピード感が強調されます。「これが箱根駅伝缶」の存在感。
選手の体躯も今風で細くて小顔で贅肉少なくて脚長ですね(82回と比較しよう)。
ちなみに97回缶は「お酒」の色が銅色よりからあ金色よりに変わっていることと、賞味期限がこれまで「11月製造7月期限」が「11月製造10月期限」と3ヶ月伸びていますね。
■(98)第4次ストライプ
第98回 優勝:青山学院大学 2位:順天堂大学 3位:駒澤大学
第98回は「第4次ストライプ」となりました。昨年までのストライプを継承しつつも、ランナーを描かずに単純に襷を並べたもので、非常にシンプルです。原点回帰のような感じもします。
新しいものとして「2022 1.2~3 8:00 START」と襷渡しのイラストが追加されました。その代わりと言ってはなんですが四角い「箱根駅伝」のロゴがとても小さくなったのは残念です。これだと陳列されていても何のビールか分からないですよね。
このデザインならば、中央にどーんと 「箱根駅伝」 と入れたほうが良かったと思います。
第100回大会の箱根駅伝缶はどうなる?
次回はいよいよ第100回大会です。この記念すべき大会にはどのようなデザインで登場するのでしょうか?
いつもなら複数案を提示するところですが、90回缶と99回缶のデザインから、100回缶はこれに類したデザイになると一点予想にします。
あとは、私の希望を書いておきます。
・抽象的ですが100回の歴史をイメージできるようなデザイン。大正、昭和、平成、令和と続いてきた箱根駅伝を象徴するような何かないでしょうか。歴代出場校をすべて描くとか。
・あたりまえですが「100回」を大きく表示する。90回缶の前例がありますので大丈夫そうですね。
・「箱根駅伝」の四角のロゴも83回缶くらいに大きく。
さてどうなるでしょうか。ではまた来年。